第一目標は2900万円です。

設置できた暁には一般公開も予定


病院が購入を検討する東急8500系(画像:東京さつきホスピタル)。

「『ハチゴー』を設置して、みんなが行きたくなる『精神科病院』へ!」

 東京都調布市にある精神科病院「東京さつきホスピタル」が、東急8500系電車(愛称「ハチゴー」)を院に設置すべく、その購入費用などをクラウドファンディングしています。東急8500系は田園都市線や東横線などで長らく使われ、そのうち引退した2編成を東急電鉄が昨2021年10月から販売。価格は税込176万円です(1両をまるごと購入する場合)。

 東京さつきホスピタルは、「明るく開放的で、どなたでも気軽に利用していただける精神科病院を目指している」といい、「用があってもなくても、精神科病院に行ったっていい。もっと気楽に精神科病院を使ってほしい!」との思いから、「ハチゴーがそこにあったら(中略)何だか子どもの頃に戻ったようなワクワク感を味わえそう」と設置を決めたそうです。

 クラウドファンディングの第一目標金額は2900万円。現在は約40%にあたる1100万円ほどが集まっています。使途は購入費176万円、警笛や車内放送装置なども含めた整備費900万円、運搬費1800万円です。寄付は2022年12月23日(金)23時まで受け付けています。

 なお晴れて購入できた場合の、第二目標金額は5000万円です。設置に伴う地盤整備費や有害物質除去費に充当するといいます。設置時期は翌2023年9月を予定し、その後は一般公開も行うそう。東京さつきホスピタルは「皆さまと一緒に『ハチゴー』設置の瞬間を喜び、長く大切にしていきたいと願っております。お力添えのほど、よろしくお願いいたします」としています。

 東急8500系は2022年10月現在、青い帯をまとった8637編成が田園都市線に残るのみです。一時は総勢400両と、東急電鉄で最多を誇った車両でした。