なぜ「空飛ぶ常磐線」…!? 異色機「緑のANA」全貌に反響集まる 緑の“先輩機”を懐かしむ声も
ANAが運航を開始した、緑色の尾翼デザインを特徴とする特別塗装機「ANAグリーンジェット」。実機を見た人たちからは、そのデザインに対してさまざまな反響が寄せられています。
2色の緑が特徴の外観
ANA(全日空)が2022年10月から新たな特別塗装機「ANA Green Jet(ANAグリーンジェット)」の運航を開始しました。通常では2色のブルーが入った尾翼デザインが特徴のANA機ですが、この「ANAグリーンジェット」は、2色の緑の尾翼をまとった外装が大きな特徴です。
羽田空港を出発する「ANAグリーンジェット」(乗りものニュース編集部撮影)。
「ANAグリーンジェット」は、ANAグループが持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指し立ち上げたプロジェクト「ANA Future Promise」の取り組みをアピールする目的があります。尾翼は緑ですが、胴体にはANAのコーポレートカラーである青、そして緑の2色で、波線状のラインが引かれ、これらが入り交じるように描かれています。機体左側には「ANA Future Promise」のロゴと葉のモチーフのライン、右側には「SAF Flight Initiative」のロゴと水のモチーフのラインが描かれており、左右非対称のデザインが特徴です。
また、外装の一部には機体の空気抵抗を低減できる効果が期待されている“サメ肌”フィルム「リブレットフィルム」を国内で初めて導入。機内はヴィーガンレザー(植物由来の成分を使用した人工皮革)を使ったヘッドレストカバーを世界の航空会社に先がけ導入するなど、その外観だけでなく、環境への取り組みが各所に凝らされた特別機となっています。
とは言うものの、「ANAグリーンジェット」のもっともインパクトの大きなものは通常機とは大きく異なる機体のデザインです。
「緑のANA機」の全貌に集まった声
ANA公式SNSなどで実機を写真で見た人からは、次のような声が聞かれています。
・キレイな緑!
・普通の青よりなんかカッコいい
・「エコボン」の再来?
・緑のANA機再び!
・色が完全に常磐線快速だ!
羽田空港を出発する「ANAグリーンジェット」(乗りものニュース編集部撮影)。
ファンから“再来”という声があがった「エコボン」は、2010年から2018年まで、ANAウイングスのターボプロップ機「ボンバルディアDHC8-Q400」の一部に、「ANAグリーンジェット」と同じように、緑色の尾翼をまとった機体のこと。名称に入る「エコ」のとおり、この塗装は、同グループの環境への取り組みを示すものとして行われたものです。ちなみに、「ボン」はボンバルディアではなく、フランス語で「よい旅を」を表す「ボンボヤージュ(Bon Voyage)」から来ているとのことでした。
また、連想させるといった声が大きく聞かれた「常磐線」は、JR常磐線快速の「E231系電車」のこと。この車体には、「ANAグリーンジェット」の尾翼で使われているような明るい緑と黄緑系の2色を配した帯が刻まれています。
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今回就航したのは787-9国際線仕様機「JA781A」。このほか11月からは、787-8国内線仕様機「JA874A」も同様の塗装に塗り替えられ、国内・国際の両路線で中長期的にこの塗装で運用されるといいます。ANAではこの特別機の就航を皮切りに、機内サービスや運航オペレーションの面で、さまざまなサステナブルな取り組みを進めていくとしています。