この記事をまとめると

■トヨタのSクラスミニバン「シエンタ」の歴史を振り返る

■販売終了からの再生産という復活劇を遂げた過去がある

シエンタの新型がそろそろ出るとの噂が出ている

販売終了から復活したSクラスミニバンの代表格を振り返る

 間もなくフルモデルチェンジを実施するというウワサのトヨタのコンパクトミニバンのシエンタ。そこで今回は、そんなシエンタの歴史を簡単に振り返ってどんなクルマだったのかを再確認してみたい。

 初代のシエンタは2003年9月に発売をスタート。コンパクトな5ナンバーサイズのボディに7人乗車が可能な3列シートと両側スライドドアを備えたモデルとなっており、ノアやヴォクシーほどの大きさはいらない(もしくは運転する上で不安)だが、便利なスライドドアやいざというときに3列目のシートが欲しいというユーザーに向けてリリースされた。

 メインのターゲットは小さな子どもがいるファミリー層で、主に女性が運転することを想定しており、ルックスも丸型ヘッドライトを備えた柔和なものとなっているほか、シートアレンジにおいては大きな力を必要としないような工夫もなされていたのだった。

 パワートレインは同時期のヴィッツなどに採用されていた直列4気筒1.5リッターの1NZ-FE型エンジンとなり、多人数乗車を想定していたことやスライドドア採用で車両重量が増加したこともあって、1リッターや1.3リッターの設定は存在しなかった。

 2008年末には当時の実質的な後継車種としてパッソセッテが登場し、シエンタは2010年8月に生産を終了。本来であればそのままフェードアウトとなるハズだったのだが、パッソセッテの予想以上の販売不振によって、2011年5月に2度目のマイナーチェンジを実施してまさかの復活。

 このタイミングで角型ヘッドライトを採用してアクティブなエクステリアをまとった「DICE(ダイス)」というグレードも追加し、女性以外のユーザーも積極的に取り込む姿勢をみせていた。

5ナンバーでちょうどいいサイズ感が大人気に

 結局、奇跡の復活を果たしたシエンタは、2015年7月にフルモデルチェンジを果たして2代目へと進化。基本的なコンセプトは初代と同一だったが、新たにハイブリッドモデルを追加したほか、先進安全装備の「Toyota Safety Sense」を設定。

 さらに、エクステリアはトレッキングシューズをイメージした個性的なものを採用するが、このエクステリアは登場時に賛否を巻き起こした。結果的に多くのユーザーに受け入れられる結果となったのは、ご存じのとおりである。

 2018年のマイナーチェンジでは、車いす仕様車以外では初となる5人乗り仕様の「FUNBASE」を設定。これは3列目のシートを廃することでラゲッジスペースを拡大し、2列目シートを格納することでフラットかつ奥行き2065mmという広大なスペースを作り上げることを可能としたもので、アウトドアアクティビティや車中泊ユースにも供することができる仕様となっていた。

 今ではファミリー層からアウトドアアクティビティを楽しむ人、そしてタクシーと幅広いユーザーに愛されるクルマとなったシエンタ。モデル末期の現在でも販売台数ランキングのトップ15位以内をキープし続けており、新型の進化とユーザーの評価が気になるところである。