月200時間残業の現状に官僚目指す学生が激減「国家存亡に関わる」と河野外相が働き方改革を訴える - 田野幸伸
※この記事は2019年07月01日にBLOGOSで公開されたものです
7月1日、都内で行われた内外ニュースの講演会で、河野太郎外務大臣が官僚になりたい学生が激減していると嘆いた。200時間を超える残業が続いている役所の現状を変えなければ、優秀な人材が霞が関に集まらず、国家存亡の危機につながりかねないと警鐘を鳴らしている。河野大臣の発言をまとめた。【取材・撮影:田野幸伸】省庁訪問に来る学生が激減
河野:霞が関が危機的状況に瀕しております。先週から霞が関の省庁訪問が始まりました。(国家公務員、総合職試験合格者の官庁訪問)
その省庁訪問に来てくれる学生の数が激減しており、惨憺たる状況であります。
外務大臣になる前に、国家公安委員長と行革担当大臣・国家公務員制度担当大臣をやっておりました。そのときに、霞が関に来たいという人の数が激減しているというデータを見て、唖然とした覚えがあるんですが、その3~4年前から比べても惨憺たる状況になっています。
このまま行くと霞が関のレベルをいつまで維持することができるかというのが正直なところです。安い給料でも「国家のため」という使命感だけで、霞が関に来てくれていたのかもしれませんけれども、これだけ国会(対応)で残業をし、いま外務省でも月間200時間を超える残業が、恒久的に続いているという人間がおります。
10人のうち7人が倒れた北朝鮮担当部署
特に北朝鮮関係をやってた部門というのは、ほぼ全員が残業200時間超えで、10人のうち7人までが一回倒れているという惨憺たる状況だったので、韓国と北朝鮮の2つに担当を分けるというということをやりましたけれども、とにかく働き方はブラック。しかも何かあると、新聞や報道でバッシングされ、国会に呼び出されては叱られるというのを(学生が)目の当たりにすると、外資系のコンサルかなんかに就職して、(官僚の)何倍もの給料をもらったほうがいいよねと思うのは当然のことなんだろうと思います。
いま霞が関に来ようという学生さんのほとんどは首都圏の大学からです。
首都圏の大学というのは、かなり首都圏の人しか首都圏の大学に行かない、という状況になっています。
かつてはラ・サール(鹿児島)という学校から、ラ・サール→東大→霞が関という大きな流れがあったんですけれども、いまやラ・サール→九州の大学の医学部→地元で開業となりつつある。
霞が関の働き方改革が急務
国家の屋台骨を支える霞が関に、どうやっていいい人材を集めるかというのは国家の存亡にも関わってくる話だと思っており、霞が関の働き方改革を真剣にやらなければ、これから先、あっという間に崩れるのではないかという危機感を持っております。そういった認識を多くの人に共有していただくところからはじめないと、この問題は解決することにならない。我々はそういう問題に直面しているということをご理解いただきたいと思っております。
