イーロン・マスクが「Twitterのボットが5%未満であると証明されるまでTwitter買収は前進できない」とツイート
by Daniel Oberhaus
イーロン・マスク氏は2022年4月26日にTwitterの買収を成立させましたが、その後Twitterスパム・偽アカウントの割合やTwitterのアンチスパムポリシーに対して不満を示し、買収の進行が滞る旨の発言をしています。
Bloomberg - Elon Musk Says Twitter Must Prove Bot Claims for $44 Billion Deal to Proceed
Bloomberg - Twitter Loses Three More Senior Employees Ahead of Musk’s Takeover
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-05-17/twitter-loses-three-more-senior-employees-ahead-of-musk-takeover
マスク氏は2022年5月13日に「『スパムや偽アカウントがユーザーの5%未満である』というTwitterの試算を裏付けるデータが出てくるまで、Twitterの買収を一時的に保留にします」とツイートしました。それを受けてTwitterの解析・解説ツールが調査したところ、Twitterのアクティブアカウントの約20%がスパム・偽アカウントであるという調査結果が浮かび上がりました。
Twitterのアクティブアカウントの約20%がスパム・偽アカウントであるという調査結果 - GIGAZINE
また、マスク氏のスパム・偽アカウントへの言及を受けて、TwitterのCEOであるアグラワル氏はTwitterのアンチスパムポリシーについて解説するツイートを行いましたが、マスク氏はウンチの絵文字「💩」だけで返答した上で「(アグラワル氏のツイートは)Twitterに料金を払って広告を配信している広告主に対して不誠実である」という旨の批判を展開。
イーロン・マスクがウンチの絵文字「💩」をTwitterのCEOにたたきつけアンチスパムポリシーを非難 - GIGAZINE
結果として、Twitterの調査結果とアグラワル氏の説明を受けたマスク氏は、「スパム・偽アカウントの割合が『20%』という調査結果はTwitterが主張する『5%』の4倍であり、はるかに高くなっています。私の買収の申し出は、TwitterのSECファイリング(投資家向けの財務その他の正式文書)が正確であることに基づいているため、TwitterのCEOが『スパム・偽アカウントは5%未満』という証拠の公開を拒否している間、買収取引を前進させることはできません」とツイートしました。
20% fake/spam accounts, while 4 times what Twitter claims, could be *much* higher.
My offer was based on Twitter’s SEC filings being accurate.
Yesterday, Twitter’s CEO publicly refused to show proof of <5%.
This deal cannot move forward until he does.— Elon Musk (@elonmusk) 2022年5月17日
マスク氏は440億ドル(約5兆6500億円)の買収額を引き下げることをもくろんでいると見られていますが、Twitterは2022年5月17日にSECへ提出した声明の中で「合意された価格と条件で可能な限り迅速に取引を完了することを約束しています」と述べています。
また、Twitterは5月12日にアグラワル氏の主導で消費者製品リーダーと収益製品責任者の2人の幹部が解雇されていますが、それに続いて17日には製品管理担当副社長のイリヤ・ブラウン氏、Twitterサービスの副責任者であるカトリーナ・レーン氏、データサイエンスの責任者であるマックス・シュマイザー氏が辞表を提出したことが報道されています。
Twitterが従業員の新規採用をほぼ停止したことが判明、CEOの主導で2人の幹部も解雇される - GIGAZINE