TikTokが「児童の性的虐待コンテンツ」の拡散を助長しているとしてアメリカの国土安全保障省から捜査を受けていると報じられました。

TikTok under US government investigation on child sexual abuse material | Financial Times

https://www.ft.com/content/d5549d48-8f02-464c-9c7d-17404a5b6d02

TikTok investigated for child sexual abuse material - Protocol

https://www.protocol.com/bulletins/tiktok-csam-investigation

TikTok CSAM investigation by Dept. of Homeland Security - 9to5Mac

https://9to5mac.com/2022/04/15/tiktok-csam-investigation-underway-by-dhs/

第一報を届けたFinancial Timesによると、アメリカの国土安全保障省が問題視しているのは「TikTokの児童性的虐待コンテンツの取り扱い方」について。Financial Timesは、TikTokを運営する中国のByteDanceは世界中で1万人を超えるモデレーターを雇用して児童性的虐待コンテンツに対処していますが、TikTokの「ユーザー数10億人」という数に押される形で、手が回らない状態に達していると報じています。

くわえて、TikTokのプライバシー機能が児童虐待者に悪用されているという状況も調査対象となっているそうです。Financial Timesが法執行機関や児童保護団体に確認したところ、児童虐待者は他の児童虐待者や被害者とアカウントを共有し、アップロードした動画を非公開状態に設定して「ログインしたユーザーにのみ閲覧できる状態」にすることで、違法動画のやりとりを行っていたという回答を得たとのこと。



国土安全保障省サイバー犯罪課・児童搾取調査部門のエリン・バーク主任は、TikTokは児童虐待者が子どもたちと出会って手なずける上で最適なプラットフォームと述べ、TikTokを「児童虐待者に選ばれたプラットフォーム」とまで評しています。

TikTokは児童の性的虐待について一切容認しないというポリシーを掲げていますが、バーク氏によるとTikTokなどの国際企業はアメリカの法執行機関と協力しようとする意識が低いという問題があるとのこと。一連の報道に対し、TikTokは「児童性的虐待に関する投稿・入手・配布などの試みを発見した場合には、コンテンツを削除した上でアカウントと関連デバイスをBANし、直ちに全米行方不明・被搾取児童センターに報告し、必要に応じて法執行機関と連携します」とコメントしています。