アラフィフ世代の夫婦関係。久々のふたり暮らしに向けやってよかったこと
子どもが大きくなると暮らし方にも大きな変化が起こるもの。自身もアラフィフ世代で整理収納アドバイザーの小林志保さんは、子どもの手が離れた「夫婦の暮らし方」について考えたそうです。今回は小林さんに訪れた「暮らし」の変化を教えてもらいました。
夫婦ふたり暮らしを視野に入れて新しい形へと
夫とのつき合いも、今年で22年目を迎えています。結婚した頃は名前で呼び合っていた私たちですが、子どもが生まれてからは「お父ちゃん」「お母ちゃん」と呼び合うようになっていました。
そして義務教育も終わり子どもたちの手が離れた今、お互いの呼び名は「なあ」とか「あんた」とかよくわかないものになっています。
子育て世代の父として母としての仕事が終わった現在、新婚以来の夫婦ふたり暮らしを視野に入れながら私たち夫婦の新しい暮らし方を見つけていきたいと思っています。
●キッチン収納を見直し。夫も楽しみながら料理ができる仕組みを
子どもたちが大きくなってくると、お友達と食事に行ったり、バイトでご飯を自宅でとらなくなってきて、毎日の食事の仕方にも大きな変化が訪れます。そうすると私がキッチンに立つ時間が短くなってきました。
代わりに、仕事人間だった夫が、最近では自分の健康管理に気をつかい始め、自ら料理をする時間が増えました。脂質少なめのタンパク質重視の筋肉増強ダイエットメニューをつくるため、キッチンにはプロテインをはじめとする飲料やダイエットフードが増え…そして、なぜだか便利な調理器具までもたくさん。
●暮らしの大きな変化は、定位置管理の見直しが必要
ものが増えるとキッチンの収納が乱れてくることになりますので、増えてきた夫のものが溢れかえらないように、専用の場所をつくっています。
ものを収納するときに、どうしてもぎちぎちに収納してしまいがちになりますが、空間を空けておくことで新たに買ってきたものを入れる場所も確保。まだ家に存在していないものの定位置も設定しておくとものが溢れることを防げます。
●スマホ時代が故の落とし穴
今の時代は読書や、洋画やドラマをスマホひとつでなんでも見れる時代です。子どもたちに「スマホばっかり見てないで勉強しなさい!」「一日のスマホは2時間まで!」とか言っていた記憶はまだ新しいですが、スマホばかり見てお互いに会話をしなくなっているのは大人である私たち夫婦にも言えることでした。
育児から解放された結婚22目の私たち夫婦は同じ趣味ももたず、2人で出かけることもほとんどない夫婦でした。子どもが身近にいた頃は子どもの話を中心に会話をしていましたが、今でななにを話せばいいのか戸惑うばかりで…。そんな私たち夫婦のもとに1匹の子犬がやってきました。
●今から育てる楽しみと責任を2人でつくりあげていく
1匹の生き物を飼うということをすぐに決断できた理由は、家の中がきちんと整理されていて簡単に迎え入れる準備が整っていたからだと思っています。
もしも家の中がものだらけで、床置きされたもので溢れていたら『犬を飼う』話も出てこなかったと思っています。現在、夫と2人で小さな子犬が健康にすくすくと育っていける環境をつくっています。
子犬はなんでも食べてしまうので危険物の置き場所や、トイレトレーニングのやり方、フローリングでは滑ってしまうのでマットの設置など、夫婦で相談しながらやっています。ひとつの命を迎え入れたことで、私たち夫婦には癒やしとともに責任というものが生まれました。
現在、私が49歳、夫が52歳。犬の寿命は18歳くらいといわれています。新たな夫婦生活の中にプラスされた家族と共に自分たちらしい暮らしを築いていきます。
今強く感じているのは、ライフスタイルの変化が訪れたとき、すぐに行動・決断できる状況にするためには日ごろからお家の中のものを整えておくこと。そうすればスムーズに新しい風を入れることができると思います。