お金を貯める意欲がわかない人の処方せん。好きなことに使ってみるのも一手
コロナ禍が長引き、先行きの不安などから、お金と向き合うモチベーションがわかない…なんて声もチラホラ聞こえます。
何もかも頑張るというのがつらい今、お金の不安とモチベーションとはどのように向き合えばいいのでしょうか? ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに聞きました。
お金を貯めるモチベーションがわかない…どうすれば?(※写真はイメージです。以下同)
長引く新型コロナウイルス禍で、生活スタイルの変化や収入の減少などによって貯蓄が思うようにできないケースが増えています。また、「節約生活に対しても虚しさを感じてしまい、それなら思いきって、好きなことに使った方がいいのでしょうか?」と質問を受けることもあり、お金を貯めるモチベーションが保てない、上がらない方が増えているように感じます。
お金は使うためにありますが、お金を使う基準を「生きるため」だけではなく「楽しく、幸せ」のために使ってみましょう。旅行や帰省、飲み会、友達と遊ぶといった頻度はそれほど高くはないけれど、毎年恒例となっていた楽しみや、生活のハリとなっていたものがなくなりモチベーションが保てない場合は、楽しくなる、ワクワク、生活をアップグレードさせるものやことへお金を使ってみてはいかがでしょうか。たとえば、買おうかどうか悩んでいた欲しかったアイテムを思いきって買ってみる。ちょっとぜいたくに、おいしいものを月1回デリバリーしてもらうなどです。
私自身の体験談ですが、外出時間と人と会う時間が極端に減ったため、部屋で快適に過ごせる方法を考え、話題の高級マットレスに買い替えました。購入時は現物を見て、体験してから購入を決めました。マットレスのお陰で寝つきがよくなり、寝る前のネガティブな感情に飲み込まれる前に熟睡してしまっています。子どもにも同様にマットレスを交換したお陰で、寝つきがよくなり夜中に起きることもなくなり、寝起きもよくなっています。思いきって買い替えてよかったと思っています。このように生活を楽しむことは、生活のアップグレードにもつながりますので、幸せになるお金の使い方を考えてみてはいかがでしょうか。
また、貯蓄や投資運用の目的をライフイベント以外の楽しみのための貯蓄も加えてみましょう。新型コロナウイルスがいつ収束するか先は見えませんが、どこかで収束もしくは折り合いがつく日が来て、以前のように旅行や人との交流ができる日が来るでしょう。その日のためにお金を貯めておくのもいいですね。旅行積立を始めたり、投資運用をスタートさせて運用益次第で旅行の行く先が決まる。などルールを決めると頑張れそうですね。
私自身、最近NISA版のロボ投資をスタートさせました。毎月少額ではありますが、長期、積立、分散投資をしつつ、自由に旅行ができるようになったときにどれだけ資産が増えてくれるかをタイムカプセルのように楽しみにしています。
生活スタイルの変化でお金の流れが変われば、家計も見直す必要があります。増えた出費、減った出費を洗い出し、予算配分の見直しをしましょう。そして出費の優先順位を考えて、優先順位が低く、なくても困らない出費などは解約をして、その分を貯蓄や投資運用へシフトさせましょう。
収入が減ったり、支出が増えてしまい、思うように貯蓄ができずに悩んでいる方も多いかと思います。しかし支出には大なり小なりの波があり、出費が少ないときもあれば、出費は重なるときもあります。出費が重なると不安になるのは当然のことですが、これはある意味どうにもならないことです。もしそういったタイミングにいるのであれば、現状をいったん受け止めて冷静になりましょう。その後、出費が重なる理由が一時的なものなのか、それとも今後も続くのか、そして出費に対する改善方法がないか考えてみましょう。
たとえば、教育費がかさむのは一時的なもので、仕方のないことでしょう。そのために子どもが小さいうちから学資保険などで備えているのが一般的です。しかし備えが足りず、家計が回らないのであれば、何かしら対処をしなければいけません。塾や習い事をやめるかほかの出費を削るなど、どこかで支出を調整する必要があります。
家計は短期だけではなく、中・長期的に考えながら備えることが大切です。積立期間が長くなればなるほど積み立てる額は少なくすみます。直前に慌てないように、中長期での予想される出費も書き出してみましょう。
収入が減ったり、支出が増えたなら貯蓄が思い通りにできないのは当然のことです。
貯蓄が思い通りにできないのであれば、早朝のパートを入れたり、日払いの仕事をするなど、確実に収入が得られるようにしましょう。家計の体力とも言うべき資産を減らさないためにも、家計の見直しや収入を得る行動を取ることで、出費の波が大きくても打ち消すことができます。ここで注意すべきは、藁をもつかむ思いで怪しげな情報商材や投資話などには乗らないようにしましょう。
ピンチのときこそ、自分で考えて行動を起こすことが大切です。もし、気力がわかないなら、玄関だけでよいので毎日掃除をして水拭きをしてみてください。そして気が向いたら、トイレやキッチンなど掃除、水拭きをする範囲を広げていきましょう。私自身、毎日掃除をしながら、1日無事に過ごせたことに感謝しながら、次の日も頑張ろうとモチベーションを高めています。
なかなか難しい時代ですが、自分との対話の時間を持って、よりベストな選択をするために考え行動していきたいですね。
●教えてくれた人
節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。著書に『50代から知っておきたい! 年金生活の不安、解消します
』(共著、幻冬舎刊)などがある。新しい家計簿『節約家計ノート2022
』(東京新聞刊)は9月発売予定。オンラインコミュニティサロン「女性のための夢を叶える! お金の教室
」もスタート
何もかも頑張るというのがつらい今、お金の不安とモチベーションとはどのように向き合えばいいのでしょうか? ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに聞きました。
お金を貯めるモチベーションがわかない…どうすれば?(※写真はイメージです。以下同)
お金を貯めるモチベーションの保ち方
●思いきって生活を彩る買い物をしてみる
お金は使うためにありますが、お金を使う基準を「生きるため」だけではなく「楽しく、幸せ」のために使ってみましょう。旅行や帰省、飲み会、友達と遊ぶといった頻度はそれほど高くはないけれど、毎年恒例となっていた楽しみや、生活のハリとなっていたものがなくなりモチベーションが保てない場合は、楽しくなる、ワクワク、生活をアップグレードさせるものやことへお金を使ってみてはいかがでしょうか。たとえば、買おうかどうか悩んでいた欲しかったアイテムを思いきって買ってみる。ちょっとぜいたくに、おいしいものを月1回デリバリーしてもらうなどです。
私自身の体験談ですが、外出時間と人と会う時間が極端に減ったため、部屋で快適に過ごせる方法を考え、話題の高級マットレスに買い替えました。購入時は現物を見て、体験してから購入を決めました。マットレスのお陰で寝つきがよくなり、寝る前のネガティブな感情に飲み込まれる前に熟睡してしまっています。子どもにも同様にマットレスを交換したお陰で、寝つきがよくなり夜中に起きることもなくなり、寝起きもよくなっています。思いきって買い替えてよかったと思っています。このように生活を楽しむことは、生活のアップグレードにもつながりますので、幸せになるお金の使い方を考えてみてはいかがでしょうか。
●未来への楽しみを明確にし貯蓄にまい進する
また、貯蓄や投資運用の目的をライフイベント以外の楽しみのための貯蓄も加えてみましょう。新型コロナウイルスがいつ収束するか先は見えませんが、どこかで収束もしくは折り合いがつく日が来て、以前のように旅行や人との交流ができる日が来るでしょう。その日のためにお金を貯めておくのもいいですね。旅行積立を始めたり、投資運用をスタートさせて運用益次第で旅行の行く先が決まる。などルールを決めると頑張れそうですね。
私自身、最近NISA版のロボ投資をスタートさせました。毎月少額ではありますが、長期、積立、分散投資をしつつ、自由に旅行ができるようになったときにどれだけ資産が増えてくれるかをタイムカプセルのように楽しみにしています。
●家計を見直して貯蓄や投資の原資を確保する
生活スタイルの変化でお金の流れが変われば、家計も見直す必要があります。増えた出費、減った出費を洗い出し、予算配分の見直しをしましょう。そして出費の優先順位を考えて、優先順位が低く、なくても困らない出費などは解約をして、その分を貯蓄や投資運用へシフトさせましょう。
●家計は短期で一喜一憂せず、長期的に考えるようにする
収入が減ったり、支出が増えてしまい、思うように貯蓄ができずに悩んでいる方も多いかと思います。しかし支出には大なり小なりの波があり、出費が少ないときもあれば、出費は重なるときもあります。出費が重なると不安になるのは当然のことですが、これはある意味どうにもならないことです。もしそういったタイミングにいるのであれば、現状をいったん受け止めて冷静になりましょう。その後、出費が重なる理由が一時的なものなのか、それとも今後も続くのか、そして出費に対する改善方法がないか考えてみましょう。
たとえば、教育費がかさむのは一時的なもので、仕方のないことでしょう。そのために子どもが小さいうちから学資保険などで備えているのが一般的です。しかし備えが足りず、家計が回らないのであれば、何かしら対処をしなければいけません。塾や習い事をやめるかほかの出費を削るなど、どこかで支出を調整する必要があります。
家計は短期だけではなく、中・長期的に考えながら備えることが大切です。積立期間が長くなればなるほど積み立てる額は少なくすみます。直前に慌てないように、中長期での予想される出費も書き出してみましょう。
●とりあえず手と体を動かすだけでもOK!
収入が減ったり、支出が増えたなら貯蓄が思い通りにできないのは当然のことです。
貯蓄が思い通りにできないのであれば、早朝のパートを入れたり、日払いの仕事をするなど、確実に収入が得られるようにしましょう。家計の体力とも言うべき資産を減らさないためにも、家計の見直しや収入を得る行動を取ることで、出費の波が大きくても打ち消すことができます。ここで注意すべきは、藁をもつかむ思いで怪しげな情報商材や投資話などには乗らないようにしましょう。
ピンチのときこそ、自分で考えて行動を起こすことが大切です。もし、気力がわかないなら、玄関だけでよいので毎日掃除をして水拭きをしてみてください。そして気が向いたら、トイレやキッチンなど掃除、水拭きをする範囲を広げていきましょう。私自身、毎日掃除をしながら、1日無事に過ごせたことに感謝しながら、次の日も頑張ろうとモチベーションを高めています。
なかなか難しい時代ですが、自分との対話の時間を持って、よりベストな選択をするために考え行動していきたいですね。
●教えてくれた人
【丸山晴美さん】
節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。著書に『50代から知っておきたい! 年金生活の不安、解消します
』(共著、幻冬舎刊)などがある。新しい家計簿『節約家計ノート2022
』(東京新聞刊)は9月発売予定。オンラインコミュニティサロン「女性のための夢を叶える! お金の教室
」もスタート