「友達から、誕生日の息子の為にケーキを作ってみたいから監督してくれと依頼を受けて一緒に作った」

2021年7月4日、ツイッターユーザーのなにぬのめさん(@nunomayu)が、そんな呟きとともに投稿したのが、次の写真である。

これが......誕生日ケーキ......?

グレーのボディやテカり具合、見開いた目、鋭い歯......ややグロテスクな魚に見えるが......。

なにぬのめさんによると、「リクエストはチョウチンアンコウ」。どうやらこれは、頭に提灯のようなものをぶら下げた深海魚・チョウチンアンコウを模した誕生日ケーキらしい。

Jタウンネット記者は8日、投稿者のなにぬのめさんに詳しい話を聞いた。

子供たちは、「変な物好き」友達

現在8歳の長女が赤ちゃんの頃から、ケーキのデコレーションに取り組んでいたという、なにぬのめさん。

今回のチョウチンアンコウのような、リアル路線のケーキを作り始めてからは4、5年になるという。

しかし、なぜ「チョウチンアンコウ」だったのだろう。

「以前娘の誕生日に作ったニュウドウカジカ(編注:英国が「世界一醜い生き物」と認定した、頭が大きくて目が小さい深海魚)のケーキをみて、友人の子供が、チョウチンアンコウならニュウドウカジカにフォルムが似ているからいけるかな?と思ったんだと思います。笑」(なにぬのめさん)

その、以前作ったという「ニュウドウカジカ」ケーキがこちら。

たしかに、ずんぐりした丸いフォルムや表面のテカり具合などが似ているかも?

チョウチンアンコウケーキの中身はニュウドウカジカケーキとほとんど同じで、スポンジとたっぷりのフルーツ、生クリームが詰まっている。チョウチンアンコウには、マンゴーとみかんを使用した。

外側は加工しやすい細工用のチョコシート「プラチョコ」で、表面のヌメヌメ感を表現するためにナパージュ(ツヤ出しするための液状ゼリー)が塗ってある。

「うちの娘と友人の子は幼馴染で同じクラスの同級生なのですが、いつもキモい生き物展などに一緒に行くようなちょっと変な物好きを共有する仲なので、(リクエストに対して)あまり違和感なく『あー、チョウチンアンコウね、OK』って感じになりました」(なにぬのめさん)

「変な物好き」を共有できる友達は、貴重だ。これからも大切にしてほしい。

気になるお味はどうだったか尋ねると、

「私も一緒に食べましたが、いつものようにとても美味しかったです!」

と、元気よく回答。

見た目だけでなく味もハイクオリティな、こだわりの一品。リクエストした本人も大喜びだったことだろう。

ケーキを見た友人の子は、『クオリティーすげー!!』と大喜びしてくれましたが、目の前に置いていたら『ちょっと...こっち見てて怖いから少ししまっておいて...』と少し怯えていました。笑」(なにぬのめさん)

ケーキと目が合うと、迫力が増すのは間違いなさそうである。完食する頃には心も体も強くなっているかもしれない。