エンゼルスの大谷翔平(左)とマイク・トラウト【写真:Getty Images】

写真拡大

トラウトが米メディアのインタビューで大谷に言及

 米大リーグ、エンゼルス大谷翔平投手は7日(日本時間8日)、本拠地でのレッドソックス戦に「2番・DH」で先発出場。5回先頭で迎えた第3打席で3試合ぶりの32号ソロ。松井秀喜氏の持つ日本人シーズン最多本塁打記録を更新した。チームは5-4で勝利した。前日(6日)には投手として4勝目を挙げていた二刀流右腕に対し、同僚のスーパースター、マイク・トラウト外野手が賛辞を連発している。

 これこそがトラウトをも唸らせる理由だ。5回無死、大谷が左腕ロドリゲスの内角チェンジアップを捉えると、打球は右翼スタンド中段付近へ飛んだ。勝ち越しの32号ソロ。打球を見送ると、ゆっくりと走り出す。直前には2度自打球を当てていた。表情は変わらないままだった。

 前日は7回2失点と好投したばかり。米メディア「スポルティングニュース」は登板前にトラウトのインタビューを掲載していたが、その中で大谷について言及している。

「明らかに打撃は凄いね。笑っちゃう。今のように一定期間活躍しているというのは、彼の出始めでもう見ていることだ。日本ではスーパースターだったが、初めて彼がやってきたときに本物であることを理解した。個人的にはメンタル面でも本当に感激させられる。それは人々が見ていない点だと思う。打撃というのは難しく、大抵は上手くいかない。しかし彼はそれを他の打席に持ち越さない。切り替えが早い。打撃面ではそれが見られる」

トラウトが称賛するグラウンド外の姿「本当にクレイジー」

 2018年のMLBデビューから間近でその姿を見てきたトラウト。打撃はもちろんのこと、より絶賛しているのは精神力だ。さらに二刀流については「100球で8回を投げて、翌日もプレーする。彼は投打でやることが多いんだけど、信じられないよ」と驚き、さらにこう続けている。

「野球をやっている子どもたちはオオタニが多くのことをこなす姿を見て、どんだけ凄いんだよと思うだろう。打つ方も投げる方でもたくさん失敗するものだが、彼は決してイライラしない。いつも笑っているんだ。本当に良いやつだし、努力に関しては凄まじいものがある。

 彼が残す数字は凄い。でも最も大きなことは彼のフィールド外での行動だ。ダグアウトやクラブハウス、トレーニングルームでのね。本当にインクレディブル。だからメンタル面でも強くいられるのであろう。それは本当にクレイジーなことなんだ」

 大谷が日々積み重ねている努力を知っている。だからこそ、球界屈指の選手と評されるトラウトは今の活躍に決して驚いていないようだ。(THE ANSWER編集部)