田んぼが持つ貯水機能を利用して一時的に水を貯めることで下流への浸水被害を軽くする「田んぼダム」について宇都宮市は2日、新たに新里土地改良区と協定を結びました。

宇都宮市役所で行われた協定の締結式には佐藤栄一市長と新里土地改良区の祖母井善昌理事長が出席し協定書にサインしました。 

宇都宮市の北部にある新里地区は2019年の東日本台風で姿川が氾濫し大きな被害が出た大谷地区の上流に当たります。

土地改良区内でも農地や水路120カ所で被害が発生しました。

協定は水田に一時的にダムの機能を持たせ川に流れ込む水の量を調整する「田んぼダム」を定めるもので、宇都宮市内では田川とその支流で去年から取り組んでいます。

この協定で「田んぼダム」として活用される水田の面積は115ヘクタール、貯められる水の量はおよそ14万トンに上ります。

宇都宮市と新里土地改良区では今後、共同研究を進める新潟大学などとともに現地を調査し、今年度中に排水調整マスを設置する方針です。