実写版スーパーマリオ映画の新バージョンが公開。20分以上の未公開映像が追加
![Super Mario](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/e/4/e418e_1186_5e8ba95bd56d0d5cdfa2cb1766792132.jpg)
1993年に公開された実写版スーパーマリオブラザーズこと「スーパーマリオ/魔界帝国の女神」に20分以上の未公開映像を追加した新バージョンが、Internet Archiveにて鑑賞可能となっています。
本作は「ロジャー・ラビット」(1988年版)のボブ・ホスキンスと「カリートの道」のジョン・レグイザモがそれぞれマリオとルイージを演じたハリウッド映画。ブルックリンの配管工である兄弟が異次元に飛ばされ、デイジー姫(サマンサ・マシス)を名優デニス・ホッパー扮する凶悪な独裁者キング・クッパから救い出そうとする物語です。
この「モートン・ヤンケル・カット」(ロッキー・モートン監督の名前に由来)と呼ばれる新バージョンには、映画監督であり修復家でもあるギャレット・ギルクリストがVHSソースから取り出した20分以上の追加シーンが含まれているとのこと。
Trust the fungus. @smbmovie
- Garrett Gilchrist (@TygerbugGarrett) June 1, 2021
Super Mario Bros: The Morton Jankel Cut (VHS Extended Rough Cut 1.0) Movie 1993https://t.co/nCIDh8h4LApic.twitter.com/OFjNGU5OTj
その中にはマリオ兄弟がマフィアと癒着した配管会社と衝突する場面や、クッパが部下をスライムに進化させて殺害する場面、脇役のイギーとスパイクがクッパの圧政を打倒するためにラップをする場面など、嬉しいのかどうかよく分からない未公開の映像が詰め込まれています。
もともとの映画は原作ゲームの設定からかけ離れているうえ、製作現場も作品に負けず劣らずトラブルが多発(主演が車のドアに指を挟んで骨折したりと)、興行収入は日米ともに散々な結果に終わってしまいました。マリオ役のボブ・ホスキンス氏も「自分の生涯に関わった中で最悪の作品だった」と振り返っていましたが、2022年公開予定のアニメ映画版「スーパーマリオ」の関係者は「最初の映画がうまく行かなかったところが気に入ってる」(前作として乗り越えやすいので)と前向きに捉えています。
さて今回の新映像につき、追加作業にあたったSuper Mario Bros. Movie Archive Teamはリリース記事で、2019年に発見された「1993年のカルト映画「スーパーマリオブラザーズ」の初期ラフカットを含むVHSビデオテープ」を元にしたことを明らかにしています。このテープはプロデューサーのローランド・ジョフィが所有していたもので、おそらく現存する一点ものだったようです。
この新バージョンが公式な高画質版としてBlu-ray化、あるいは映画館で上映されるかどうかは不明ですが、もっか125分の全編をInternet Archiveで鑑賞できます。著作権関係も気になるところですが、プロデューサーが映像のソースを提供していることもあり、クリアされていると祈りたいところです。
Source:Super Mario Bros: The Morton Jankel Cut
via:Polygon