カルチョ・スキャンダルに揺れるユーベ(ユベントス)がネガティブイメージ払拭に試行錯誤している。31日付のガゼッタ・デッロ・スポルト紙は1面で「ユーベにバッジョ案が」の見出しが躍った。

今季を2連覇で終えた名門ユーベを待っていたのは賞賛ではなくスキャンダルの嵐だった。昨季のドーピング隠蔽疑惑により捜査当局から徹底マークを受けていた前GMルチャーノ・モッジの携帯電話盗聴により審判操作、GEAワールド(代理人マネージメント会社)との癒着など次々とスキャンダルが発覚。リッピ監督、守護神ブッフォンにも捜査のメスが及ぶなどW杯優勝候補のイタリア代表へも暗い影を落としている。

スキャンダルの渦中にいるユーベは先日、ユーベ筆頭株主フィアット社の副会長ジョン・エルカンが「ユーベ復活には偉大なOBを」と宣言、彼を中心にクリーン化が推進されている。記事によるとユーベ副会長のポストとしてロベルト・バッジョに打診したのではと掲載。現在バッジョは趣味の狩猟のためアルゼンチンを訪れており詳細が待たれる状況だが、クリーン化には最適な人物。91−95シーズンを名門ユーベで過ごしたバッジョは93年にバロンドールを獲得、その存在は世界中に知れ渡っている。

かねてからバッジョを熱望しているインテル、師匠マッツォーネ監督が現役復帰を要請するなど「バッジョ獲得」を夢見る者は多い。スキャンダルが噴出したカルチョ界、圧倒的なカリスマ「ロベルト・バッジョ」の復帰は実現するか。