去年11月の栃木県知事選挙で、宇都宮市議会の前議長などが、当選した福田富一知事への投票を呼びかける文書を告示前に配布したとされる事件で、宇都宮簡易裁判所は前議長に公民権停止4年の略式命令を出していたことがわかりました。

公職選挙法違反の罪で略式起訴されているのは宇都宮市議会の櫻井啓一前議長(59)と福田知事の次男で福田陽前市議(37)などです。    

このうち櫻井前議長に公民権停止4年の略式命令が出たことがわかりました。

櫻井前議長らは同じく略式起訴された選挙運動員だった元国会議員秘書の男性などと知事選の告示前の去年10月、福田知事の母校のOB会会員の有権者に福田知事への投票を呼びかける文書を郵送したとされています。

略式命令が確定すると、再来年の2023年に予定される次の市議会議員選挙を含む停止期間中の選挙に立候補することができなくなります。

しかし、不服な場合は略式命令を受け取ってから14日間以内に正式裁判を申し立てることができます。

櫻井前議長はとちぎテレビの取材に対し「当時、市議会議長という立場にいながら、このような結果になってしまい、皆さんに御迷惑をおかけし申し訳ありませんでした」とコメントしていて、今後については「関係者の皆さんと相談したい」としています。