完全復活には本人も満足。試合後は舌も滑らかだったトッティ(右)

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 W杯開幕を目前にしてアズーリの司令塔が完全復活をアピールした。28日、合宿地コベルチャーノでアマチュアチームのセステーゼ、サン・ジミニャーノと対戦したアズーリは2試合とも10−0の完勝。

 左足首ひ骨骨折から復帰したトッティはセステーゼ戦に3トップの左で先発出場した。見せ場は試合終了間際に訪れた。後半から本来のトップ下に戻ったトッティは水を得た魚のように切れを増し、得意のループシュートで観客を沸かせた。トッティの代名詞になりつつある“クッキアイオ(本来の意味はスプーン、スプーンですくうようにボールを蹴るループシュート)”を決めたトッティは「“クッキアイオ”というタイトルの自伝が出版されたからね。ぜひ試さなければならなかったんだよ。もはやクッキアイオでしかゴールを決められないけどね」と冗談を交える余裕のコメントを残した。

 国内合宿を終えたアズーリはスイスでW杯参加国のスイス、ウクライナとの対戦が控えている。一時はW杯出場が危ぶまれていたエースの完全復活にリッピ代表監督は「要求どおり楽しんでプレイしていた。成長している」と満足気に語った。