誹謗中傷に悲痛な叫びを上げるインザーギ(左)
フィレンツェ近郊コベルチャーノで合宿中のアズーリ(イタリア代表)が緊急事態に陥っている。前ユーベGMモッジによる審判操作、セリエAに蔓延する八百長やドーピング隠蔽など一連のカルチョ・スキャンダルが優勝候補アズーリの首を真綿で締め付けている。

合宿地コベルチャーノには選手を誹謗中傷する横断幕が掲げられ、サポーターからは野次が飛ぶ。毎日行われる記者会見ではどの選手に対してもスキャンダルの質問ばかり。連日のように発生する問題にFWフィリッポ・インザーギ(32)がついに叫んだ。26日、記者会見場に姿を現したインザーギは開口一番「事態が深刻な状況である事は我々全員が理解している。ただ、今はカルチョの話だけに専念させてくれ」。W杯未経験者も多い今回のアズーリ、本番前の余計なエネルギー消費を危惧したベテランは「我々サッカー選手は『何事もない素振り』など出来ない。もし我々にプレゼントをしてくれるのなら、今日からはW杯の事だけ話させて欲しい」と真剣な表情で訴えた。