サポーターからブーイングを受けるアズーリ (C)EFE
 4度目のワールドカップ獲得に向けて発進したアズーリ(イタリア代表)だが前途は多難。22日、フィレンツェ近郊のコベルチャーノで合宿初日を迎えたアズーリはサポーターからブーイングの嵐を浴びる最悪のスタートを切った。

 今季終了間際に発覚した審判操作、賭博、粉飾決算など一連のカルチョ・スキャンダルが代表合宿を襲った。代表監督リッピには息子が幹部を務めるGEAワールド(代理人マネージメント会社)との癒着が囁かれ解任説まで浮上。守護神ブッフォンは賭博容疑でW杯出場も危ぶまれており、主将カンナバーロまで捜査対象に入っている。

 FIGC(イタリアサッカー協会)新会長グイド・ロッシが正午過ぎに合宿地を訪問するも張り詰めた空気は増す一方。詰め掛けた報道陣からの質問はスキャンダルに関するものばかりとあっては集中を保てるはずも無い。

 プレッシャーは国内だけに収まらない。W杯組織委員会会長ベッケンバウアーからは「今回のスキャンダルでイタリア代表は代償を払うだろう」と釘を刺され、ヨーロッパ各国のメディアもカルチョ・スキャンダルを大きく扱っている。各種オッズではブラジルに次ぐ優勝候補に挙げられるアズーリだが、W杯本番までに火種を消さないと代表まで燃え尽きてしまう。