超破格100億円オファーも届いていたアンリ
　先日残留を発表したＦＷティエリ・アンリと４年間の契約延長に合意したアーセナルだが、同クラブのデイビッド・デイン副会長は、アンリに対する国外クラブからの高額オファーを断っていた事実を明らかにした。そのオファーとは、50万ポンド（約100億円）の超破格オファーであったと言うのだ。

「我々はスペインの２大クラブからのオファーに応じなかった。それも、世界新記録となる高額のオファーだ。クラブ名はあえて明らかにしないがね」

　『サンデー・エキスプレス』紙の取材に答えたデイン氏は、次のように続けた。

「アンリとの契約で、金銭的なことは問題にならなかった。彼はクラブの今後の方針を知りたがっていた。ただ、彼は我々の方針をすでに知り尽くしていたと思う」

　つまり、アーセナルは次世代の若手選手の見本となるような選手を必要としていた。それがアンリなのだ。実際、若手選手たちはアンリとプレーしたがっている。

「アーセナルにはワールドカップに出場する10代の選手が３人もいる。そして、彼らがアーセナルでプレーしているのはアンリがいるからだ。アンリは、バルセロナやレアル・マドリーに行けば王子のような扱いを受けるだろうが、ここでは王様になれる」

　100億円のオファーを断ってまで引きとめたアンリは、アーセナルにとってお金に返られない人材。若手やクラブには不可欠な王様なのだ。