薄毛は治るのか? Dクリニック小山医師に薄毛治療の最新事情を聞いてみた
男女を問わず、薄毛に悩まされる人は多い。とくに年齢を重ねた人の中には、薄毛治療を考えている人もいるだろう。ひと口に薄毛治療といっても、「どういったことをするのか」「薄毛は治るのか?」と疑問をお持ちの方も多いだろう。
そこで今回は薄毛治療専門のDクリニックに取材し、薄毛治療の最新情報を聞いた。
■薄毛は思春期以降から始まる
Dクリニックは1999年、日本初の薄毛治療専門クリニックとして誕生した。21年間に延べ255万人※の患者へ薄毛治療を施してきた。一部の患者には許可をもらい、薄毛の症例として治療過程をホームページに掲載している。年代別にまとめられているため、年齢や症状にあわせて確認ができる。
※1999年7月〜2020年12月のDクリニックの延べ患者数
今回、取材にご協力いただいたのは、Dクリニック東京 医師 / 医学博士 小山太郎氏(小山医師)。
Dクリニック東京 医師 / 医学博士 小山太郎氏
薄毛の進行はいつからはじまり、どうすれば止められるのだろうか?
小山医師
「男性の薄毛は、思春期以降に進行が始まります。太く抜けにくい毛が、男性ホルモンの働きで細く抜けやすい毛に徐々に変わっていきます。30代にもなるとかなりの男性が薄毛を意識するようになります。」
薄毛の進行には個人差がありますが、どれくらいの髪だと年齢相応で、どれくらいの髪からを薄毛とするのかについては、特に数値で定義されているわけではない。初めての診察では、他の人との比較ではなく、目の前の患者さんのフサフサな部位と、悩んでいる部位の毛の状態の違いに注目し診断を心がけているそう。
小山医師によれば、薄毛の治療法はすでに確立されていて国内でも世界標準の治療が可能になっているという。具体的には、薄毛の進行を抑える飲み薬、毛を増やす塗り薬等が日本含めて世界中で使用されている。Dクリニックではそれらの薬剤の組み合わせ、投与量を調整し個人個人にあわせた発毛治療をおこなっている。
薄毛が進行する原因も聞いてみた。
小山医師
「精巣で作られるテストステロンという男性ホルモンが、頭皮でジヒドロテストステロンという別の男性ホルモンに変わり、毛を細く抜けやすい状態に変えていきます。なぜ、薄毛の進行に個人差があるか?ですが、生まれつき遺伝子レベル、いわば体質としてホルモンに対して髪の毛がどのように抜けていってしまうのか、だいたい決まっていることがわかっています。」
薄毛に関係しているとされる遺伝子は多数報告されているが、それら全ての遺伝子の役割が解明されているわけではない。そのため、薄毛の進行の個人差について、そのメカニズムを明確に説明することは現時点ではできない。
小山医師
「薄毛の進行の大部分は体質で決まっているが、生活習慣の影響もゼロではありません。その意味において職業も無関係とは言えせん。」
ストレスや睡眠不足は頭皮や髪の毛に悪影響を及ぼし、抜け毛が増えることも確認されている。薄毛の進行を訴えて来院される患者さんの中には夜勤が増えて睡眠時間が不規則になった人や、中間管理職になって労が増えた人なども多く含まれるそうだ。
診察室では、その場で薄毛の状況をチェックできる
■育毛シャンプーで毛が生える?薄毛対策のウソ、ホント
市販の育毛シャンプーで毛が生えるのか?
小山医師
「このシャンプーを使えば毛が生えます、とうたった商品は存在しないと思います。髪の毛に影響を及ぼしうるものの一つに頭皮の環境があります。そこに注目して髪の毛を洗うだけでなく、頭皮を洗う、良い頭皮環境を作る、そのようなコンセプトのシャンプーが世の中で言う育毛シャンプー、スカルプシャンプーです。」
市販の発毛剤、育毛剤は効果があるのか?
小山医師
「毛に良いと謳った、いわゆる育毛剤がいろいろな会社から販売されています。その効果について客観的に数値で示した論文がある、という商品は少ないでしょう。その点、ミノキシジルという発毛剤は医療機関を受診せずに薬局やドラッグストアで購入できる、発毛効果が医学的に証明されている塗り薬です。医師の立場ですと、薄毛に悩んでいるならまずこのミノキシジルを使う事を勧めます。」
間違ったヘアケアは薄毛、抜け毛を悪化させてしまう?
小山医師
「繰り返しになりますが、男性の薄毛の進行は遺伝で大部分が決まっていますが、生活習慣の影響もゼロではありません。その中には間違ったヘアケアも入ってくると思います。極端な話、1年間髪の毛を洗わない人がいたとすれば、掻痒感から頭皮の掻き壊しを起こしたり、あるいは頭皮に炎症を起こしたりするはずです。結果として毛が抜けてしまうケースもあるでしょう。そこまでの人はまずいないと思いますが、頭皮ケアも、薄毛の進行に影響しうるでしょう。」
男性用シャンプーのなかには、爽快感を出す製品もあるが、これは刺激になるのだろうか?
小山医師
「メントールという成分を入れているシャンプーがあります。爽快感が得られるのとあわせて、炎症を抑える効果が期待できます。ただし使用後に痛みがあるなどの場合は、刺激が強いと考え使用を控えた方が良いでしょう。」
育毛シャンプーや発毛剤、育毛剤について語る、小山医師
■薄毛の最新治療法は?
薄毛の最新治療法について教えてください。
小山医師
「効果が十分に検証されているものとしては、髪の毛が生えてくる薬として、塗り薬のミノキシジル、薄毛の進行を抑える薬として、飲み薬のフィナステリドとデュタステリドがあります。自分の毛を植える植毛手術も日々、進化しています。また今後、効果の検証が期待されている治療法として薄毛部位への成長因子の注射が、今後、実用化が期待される治療法としては再生医療が挙げられます。」
小山医師
「日本のどの地域であっても、世界標準の薬を用いた薄毛治療を行うことが可能になっています。我々のクリニックは、まだ日本にこれらの薬が存在していなかった20年前に、海外から薬を調達し院内で調剤することで他施設に先駆けて国内での薄毛治療を始めた経緯があります。薄毛の進行具合には個人差があります。また薬剤の反応にも個人差があります。20年の診療実績があることで、当院では、個人個人に合った、安全で効果的な治療が可能になっています。」
治療の頻度も聞いてみた。
小山医師
「当院では毎月お会いしての対面診察が基本になります。発毛効果の確認だけでなく、薬の副作用が出ていないか、頭皮にないか、など実際に医師が確認して、その都度、患者さんの質問にお答えしながら治療を進めています。コロナ禍ですのでオンライン診療なども柔軟に対応していますが、原則は月に一回、来ていただくかたちです。」
抜け毛の減少や、うぶ毛が生えてくる、ハリコシが改善されたなど何らかしらの変化を自覚するようになるのに3カ月程度。治療開始から6カ月ぐらいで、鏡を見て自分で発毛を実感できる状態になる。発毛効果があることに納得したら、通院と治療を継続、1年程度で発毛効果が頭打ちになるそう。毛が増えたという医学的事実と、患者個人の満足は別なので、Dクリニックでは医師一同、患者の満足度を常に意識して診療を心がけているという。
小山医師
「年齢とともに頭髪が薄くなるのは自然なことなので、治療によってフサフサになったとしても、薬を中止すると元の毛の量に戻ってしまいます。治療を開始前の毛の量に戻るのは嫌だなと思っている間は、治療を続けていく必要があります。」
Dクリニックには20年以上の診療実績がある。培われた経験に基づいて患者一人一人に合わせてコストの軽減をはかりつつ、なるべく満足度を落とさない治療の提案を心がけているという。
Dクリニックの診察室
Dクリニックのホームページには、男性の薄毛(AGA)の治療にあたる医師や院内の情報が掲載されている。薄毛に悩んでいる人は一度、ホームページを確認してみては如何だろうか。
■Dクリニック
■ITライフハック
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■薄毛は思春期以降から始まる
Dクリニックは1999年、日本初の薄毛治療専門クリニックとして誕生した。21年間に延べ255万人※の患者へ薄毛治療を施してきた。一部の患者には許可をもらい、薄毛の症例として治療過程をホームページに掲載している。年代別にまとめられているため、年齢や症状にあわせて確認ができる。
※1999年7月〜2020年12月のDクリニックの延べ患者数
今回、取材にご協力いただいたのは、Dクリニック東京 医師 / 医学博士 小山太郎氏(小山医師)。
Dクリニック東京 医師 / 医学博士 小山太郎氏
薄毛の進行はいつからはじまり、どうすれば止められるのだろうか?
小山医師
「男性の薄毛は、思春期以降に進行が始まります。太く抜けにくい毛が、男性ホルモンの働きで細く抜けやすい毛に徐々に変わっていきます。30代にもなるとかなりの男性が薄毛を意識するようになります。」
薄毛の進行には個人差がありますが、どれくらいの髪だと年齢相応で、どれくらいの髪からを薄毛とするのかについては、特に数値で定義されているわけではない。初めての診察では、他の人との比較ではなく、目の前の患者さんのフサフサな部位と、悩んでいる部位の毛の状態の違いに注目し診断を心がけているそう。
小山医師によれば、薄毛の治療法はすでに確立されていて国内でも世界標準の治療が可能になっているという。具体的には、薄毛の進行を抑える飲み薬、毛を増やす塗り薬等が日本含めて世界中で使用されている。Dクリニックではそれらの薬剤の組み合わせ、投与量を調整し個人個人にあわせた発毛治療をおこなっている。
薄毛が進行する原因も聞いてみた。
小山医師
「精巣で作られるテストステロンという男性ホルモンが、頭皮でジヒドロテストステロンという別の男性ホルモンに変わり、毛を細く抜けやすい状態に変えていきます。なぜ、薄毛の進行に個人差があるか?ですが、生まれつき遺伝子レベル、いわば体質としてホルモンに対して髪の毛がどのように抜けていってしまうのか、だいたい決まっていることがわかっています。」
薄毛に関係しているとされる遺伝子は多数報告されているが、それら全ての遺伝子の役割が解明されているわけではない。そのため、薄毛の進行の個人差について、そのメカニズムを明確に説明することは現時点ではできない。
小山医師
「薄毛の進行の大部分は体質で決まっているが、生活習慣の影響もゼロではありません。その意味において職業も無関係とは言えせん。」
ストレスや睡眠不足は頭皮や髪の毛に悪影響を及ぼし、抜け毛が増えることも確認されている。薄毛の進行を訴えて来院される患者さんの中には夜勤が増えて睡眠時間が不規則になった人や、中間管理職になって労が増えた人なども多く含まれるそうだ。
診察室では、その場で薄毛の状況をチェックできる
■育毛シャンプーで毛が生える?薄毛対策のウソ、ホント
市販の育毛シャンプーで毛が生えるのか?
小山医師
「このシャンプーを使えば毛が生えます、とうたった商品は存在しないと思います。髪の毛に影響を及ぼしうるものの一つに頭皮の環境があります。そこに注目して髪の毛を洗うだけでなく、頭皮を洗う、良い頭皮環境を作る、そのようなコンセプトのシャンプーが世の中で言う育毛シャンプー、スカルプシャンプーです。」
市販の発毛剤、育毛剤は効果があるのか?
小山医師
「毛に良いと謳った、いわゆる育毛剤がいろいろな会社から販売されています。その効果について客観的に数値で示した論文がある、という商品は少ないでしょう。その点、ミノキシジルという発毛剤は医療機関を受診せずに薬局やドラッグストアで購入できる、発毛効果が医学的に証明されている塗り薬です。医師の立場ですと、薄毛に悩んでいるならまずこのミノキシジルを使う事を勧めます。」
間違ったヘアケアは薄毛、抜け毛を悪化させてしまう?
小山医師
「繰り返しになりますが、男性の薄毛の進行は遺伝で大部分が決まっていますが、生活習慣の影響もゼロではありません。その中には間違ったヘアケアも入ってくると思います。極端な話、1年間髪の毛を洗わない人がいたとすれば、掻痒感から頭皮の掻き壊しを起こしたり、あるいは頭皮に炎症を起こしたりするはずです。結果として毛が抜けてしまうケースもあるでしょう。そこまでの人はまずいないと思いますが、頭皮ケアも、薄毛の進行に影響しうるでしょう。」
男性用シャンプーのなかには、爽快感を出す製品もあるが、これは刺激になるのだろうか?
小山医師
「メントールという成分を入れているシャンプーがあります。爽快感が得られるのとあわせて、炎症を抑える効果が期待できます。ただし使用後に痛みがあるなどの場合は、刺激が強いと考え使用を控えた方が良いでしょう。」
育毛シャンプーや発毛剤、育毛剤について語る、小山医師
■薄毛の最新治療法は?
薄毛の最新治療法について教えてください。
小山医師
「効果が十分に検証されているものとしては、髪の毛が生えてくる薬として、塗り薬のミノキシジル、薄毛の進行を抑える薬として、飲み薬のフィナステリドとデュタステリドがあります。自分の毛を植える植毛手術も日々、進化しています。また今後、効果の検証が期待されている治療法として薄毛部位への成長因子の注射が、今後、実用化が期待される治療法としては再生医療が挙げられます。」
小山医師
「日本のどの地域であっても、世界標準の薬を用いた薄毛治療を行うことが可能になっています。我々のクリニックは、まだ日本にこれらの薬が存在していなかった20年前に、海外から薬を調達し院内で調剤することで他施設に先駆けて国内での薄毛治療を始めた経緯があります。薄毛の進行具合には個人差があります。また薬剤の反応にも個人差があります。20年の診療実績があることで、当院では、個人個人に合った、安全で効果的な治療が可能になっています。」
治療の頻度も聞いてみた。
小山医師
「当院では毎月お会いしての対面診察が基本になります。発毛効果の確認だけでなく、薬の副作用が出ていないか、頭皮にないか、など実際に医師が確認して、その都度、患者さんの質問にお答えしながら治療を進めています。コロナ禍ですのでオンライン診療なども柔軟に対応していますが、原則は月に一回、来ていただくかたちです。」
抜け毛の減少や、うぶ毛が生えてくる、ハリコシが改善されたなど何らかしらの変化を自覚するようになるのに3カ月程度。治療開始から6カ月ぐらいで、鏡を見て自分で発毛を実感できる状態になる。発毛効果があることに納得したら、通院と治療を継続、1年程度で発毛効果が頭打ちになるそう。毛が増えたという医学的事実と、患者個人の満足は別なので、Dクリニックでは医師一同、患者の満足度を常に意識して診療を心がけているという。
小山医師
「年齢とともに頭髪が薄くなるのは自然なことなので、治療によってフサフサになったとしても、薬を中止すると元の毛の量に戻ってしまいます。治療を開始前の毛の量に戻るのは嫌だなと思っている間は、治療を続けていく必要があります。」
Dクリニックには20年以上の診療実績がある。培われた経験に基づいて患者一人一人に合わせてコストの軽減をはかりつつ、なるべく満足度を落とさない治療の提案を心がけているという。
Dクリニックの診察室
Dクリニックのホームページには、男性の薄毛(AGA)の治療にあたる医師や院内の情報が掲載されている。薄毛に悩んでいる人は一度、ホームページを確認してみては如何だろうか。
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