たったの90分で完成!本場の味を完全再現できる「キムチ」のレシピ

レシピを教えてくれた人

キム・ヨンジョン
韓国出身、3代目・歯科器具の職人の妻。2人の男子の母です。現在は、料理教室「韓サモ hansamo」を主宰。「韓国農水産食品流通公社」韓国料理レシピ担当、「韓国文化院」オンライン韓国料理担当、「京葉ガスクッキング」韓国料理外部講師、韓国料理フェアなど、イベントを多数担当する。そのほか、テレビや雑誌、読売新聞などのレシピ提供・連載などで活躍中。

本場の味を直伝!「キムチ」のレシピ(調理時間:90分)

本場の味を再現できる、キムチのレシピを紹介します。この記事では、韓国出身のキム・ヨンジョン先生から、90分で作れるキムチの作り方を教えてもらいます。

キムチ作りは、通常半日以上かかりますが、調理工程を変えれば短時間で作れちゃいます!休みの日や時間があるときに、さっと作れば本格キムチがすぐに食べられますよ。

韓国料理の副菜やちょっとしたホームパーティーなどに作ったキムチを出せば、よろこばれること間違いなし。

作り方の最後には、キムチを使ったアレンジレシピも紹介。キム先生のイチオシレシピも必見です。

キム先生に聞く!キムチ作りのあれこれ

キムチ作りに必要な材料はどこで手に入る?

キム先生「キムチ作りに必要な唐辛子粉や米粉、ナンプラーなどは大手スーパーやカルディ、肉のハナマサなどでそろいますよ。みなさんに本場のキムチをもっと身近に感じてもらいたいので、手に入りにくい調味料はなるべく使わずに仕上げます。

本場のキムチ作りには、カナリエキスを使用しますが販売していない店舗も多いので、今回は“ナンプラー"で代用しますよ。これでも本場の味付けにぐっと近づきますので、お楽しみに」

短時間でキムチが作れる理由は?

キム先生「今回紹介するレシピは、韓国で作る本場のキムチより素材の重量が少なめ。本場のキムチは大量に作って保管する文化がありますが、今回は食べる分だけ調理しますよ。

また、あらかじめ白菜をカットするのもポイント。塩が浸透しやすく、短時間でしんなりして味が染み込みやすくなります。

そして、本場のキムチは唐辛子を塗る作業がありますが、今回は調味料を和えるだけ。時間のかかる工程を省略するので短時間でキムチが作れるんです」

キムチを作る上で気をつけるポイントは?

キム先生「白菜を塩漬けしたときに、“ぎゅっと"絞りすぎるのはNG。白菜の茎部分を痛めてしまい、食感が悪くなってしまいます。水切りの際には、やさしく絞ってくださいね。

また、最後に味をととのえるときは『塩気と甘み』を調整してくださいね。辛さがほしいからといって、唐辛子を入れると味がキマらなくなってしまう原因に。要注意です!」

材料(2~4人分)

・白菜……1/4個(700g)
・大根……1/6本(150g)
・ニラ……2.5束(40g)
・人参……1/8本(40g)

塩付け
・塩……大さじ1~1.5杯

キムチのり
・水……100cc
・米粉……大さじ1.5杯

味付け調味料
・唐辛子粉(キムチ用)……大さじ6杯
・ナンプラー……大さじ5~6杯
・生姜おろし……大さじ1/2杯
・ダシダ……大さじ1/2杯
・玉ねぎおろし……大さじ2杯
・にんにくおろし……大さじ1杯
・はちみつ……大さじ1~1.5杯
・りんごおろし……大さじ1杯強

作り方

1. 白菜はざく切りにして塩を振る

白菜はざく切りします。葉っぱは塩漬けすると小さくなるので、大きめに切ります。

塩を振って、40分~1時間程度、常温でおきます。

2. キムチのりを作る

鍋に、水と米粉をいれます。強火で、とろみが出るまでよく混ぜます。(約2~3分ほどでとろみがでてきます)

ねばっとしたら、火を消します。冷めるまで待ちます。

3. 材料を切る

大根は太めの千切り、人参は細めに千切り、ニラは4cmの長さにカットします。

4. 味付け調味料を準備し、野菜を和える

大きめのボウルに味付け調味料をすべていれて混ぜます。

3の野菜をボウルの中に入れ、和えます。

5. 白菜の塩を洗い流し水気を切る

白菜の塩つけが終ったら、2回ほど流水で洗います。

ザルの中にいれて、30分ほど水気を切ります。

6. 白菜の水気を絞って味を整える

白菜をやさしく絞ります。

4とキムチのりを大さじ2杯入れ、よく混ぜます。

最後に、味の甘さ(はちみつ)と塩気(ナンプラー)のバランスを好みで合わせます。

はちみつ、ナンプラーは大さじ1杯ずつ調整しましょう。

※味見をするときは、葉っぱを食べてください。茎を食べると薄く感じでしまうので、味付けが濃くなるのを避けます。

保存方法・期間

冬・秋の気温が低い時期は、常温保存で構いません。
夏や春は、冷蔵庫で保存しましょう。冷蔵庫内で保管しても1週間程度で発酵がはじまりますよ。

キムチは酸味が出ても食べられるので、作ってから1~2ヶ月くらい保存できます。必ず清潔な容器に入れて、食べるときには別皿にうつして召し上がってくださいね。

レシピの栄養価(全量)

エネルギー量……595kcal
糖質……101.9g
食物繊維総量……14.6g
食塩相当量……51.1g

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年
※塩もみ分の塩分を全量含みます

キム先生おすすめのアレンジレシピ2選

1. イカがたっぷり!本格チヂミ

材料
キムチ……250g
・イカ……100g
・玉ねぎ……100g
a. キムチ汁……100ml
キムチ汁が少ない場合は、残っているキムチ汁と水を合わせて100~110cc程度に調整)
a. 卵……1個
a. 塩……小さじ1/2杯
a. 小麦粉……100g
・油……適量

チヂミタレ
・醤油……大さじ2杯
・ごま油……大さじ1/2杯
・いりごま……適量

作り方
1. イカは食べやすい大きさに、玉ねぎは薄切りにします。
2. ボウルにaを加え、混ぜ合わせます。
3. フライパンを熱し、油を加え2を焼きます。両面に焼き色がついたら完成です。
4. チヂミタレを作り、焼き上がったチヂミにつけて召し上がってください。

お好みで白炒りごまや小ねぎをチヂミの上にのせてもおいしいですよ。

キム先生「韓国料理の定番である、チヂミをキムチ入りで作りました。切って混ぜて焼くだけので、あっという間に完成しますよ♪

キムチの濃厚な味わいとイカの旨味が組み合わさって、ワンランク上のチヂミができあがります。

パーティーや、おつまみにもぴったりのレシピです」

2. お弁当にも。キムチそぼろ

材料
キムチ……150g
・ツナ缶……1個
・玉ねぎ……40g
a. 唐辛子粉……大さじ1杯
a. 醤油……大さじ1杯
a. オイスターソース……小さじ1杯
a. 砂糖……大さじ2杯
a. いりごま……大さじ1杯
a. 胡椒……少々
・ごま油……大さじ1杯
・サラダ油……大さじ1杯

作り方
1. キムチを細かく切ります。
2. フライパンにサラダ油をひいて、1と玉ねぎ、ツナ缶、aを加え炒めます。
4. 最後にごま油を加え風味を出して完成です。

キム先生「こちらのレシピもチヂミ同様、切って炒めるだけの簡単アレンジレシピ。

使用するツナ缶は、ノンオイルであれば水気をしっかり切って入れてくださいね。オイル入りの場合は、うまみがはいっているので、オイルをそのままいれて作ると旨味が増しますよ!

お弁当のおかずにもおすすめ。海苔巻きにも入れられるので、ぜひお試しください」

本格キムチのレシピを作ってみよう

この記事で紹介したキムチは、90分程度でできあがりますが、しっかり味が馴染むのは3時間ほど漬け込んでから。

完成してすぐに食べるのも良いですが、少し時間を置いてから食べると、味が馴染んでより一層キムチの旨味を感じられますよ。

毎日のごはんやホームパーティにも大活躍のキムチ。食べた人からは、“おいしい"のひと言がもらえるはずです♪