W杯メンバーが発表されたイタリア代表、現時点での予想スタメンは4−3−1−2でGKブッフォン、DF左からグロッソ、カンナバーロ、ネスタ、ザンブロッタ、MFデ・ロッシ(ガットゥーゾ)、ピルロ、カモラネージ、トップ下トッティ、FWジラルディーノ、トニが濃厚。今回はカテナチオ(錠前)と呼ばれる堅いイタリアDF陣を分析。()は年齢、所属クラブ、身長、体重、代表キャップ。

■マッシモ・オッド(29=ラツィオ、182cm、76kg、18試合0得点)
攻撃的右サイドのスペシャリスト。所属クラブのラツィオではFKやクロスからのアシストも多い。ストライドの大きいドリブル突破が武器。クラブではPKキッカーにも任命されており、決定率は抜群。
■クリスチャン・ザッカルド(24=パレルモ、184cm、77kg、11試合、1得点)
右サイド担当だが守備、攻撃ともに不安を残す。先日の親善試合イタリア対ドイツ戦(4−1イタリア勝利)でも唯一の弱点となった箇所。計算の出来るザンブロッタが右に回ることを考慮すると出番は限られるだろう。右サイドのベテラン、パヌッチがリッピ監督との確執により落選したことも選出に影響している。大舞台で能力を発揮できるか?
■アレッサンドロ・ネスタ(30=ACミラン、187cm、79kg、73試合0得点)
カテナチオの頭脳。冷静沈着な読みと1対1の強さは世界でもトップレベル。高さと足元の強さを兼ね備えた不動のセンターバック。カンナバーロとともにDFラインを統率し、切り替えも早い。16強止まりに終わった前回の屈辱を晴らせるか。
■ファビオ・カンナバーロ(32=ユベントス、176cm、75kg、91試合1得点)
マルディーニ引退後イタリア代表の主将に。カンナバーロ体制発足当時は不安視する声も多かったが、堅実なプレイで周囲を納得させた。小兵ながらも今季リーグ戦ではセットプレイからヘディングで何度も決めている。ここ一番での勝負強さで選手からの信頼は厚い。
■マルコ・マテラッツィ(32=インテル、193cm、92kg、26試合0得点)
長身を活かし、エリア内でのクロスをことごとくクリアするセンターバック。CKからのヘディングゴールも多いが、30m級のオウンゴールを決めるなど大ポカも。ピンチに陥りそうな場面ではファウルで止めることも多い。切れやすい性格でイエローを頻繁に貰っている。所属クラブのインテルではサムエル、コルドバの控えだったため、90分通しての試合運びに不安が残る。
■アンドレア・バルザリ(25=パレルモ、186cm、79kg、7試合0得点)
典型的なセンターバック。初のW杯出場だが、カンナバーロ、ネスタのサブに甘んじている。今大会での出番も少ないだろう。
■ジャンルカ・ザンブロッタ(29=ユベントス、181cm、76kg、52試合1得点)
DF陣きってのユーティリティプレイヤー。左右両サイドをそつなくこなし、縦への突破は脅威。両足ともクロスの精度は高く、クロスフェイントに引っかかる相手選手も多い。90分間体力の衰えを見せず、どの国の監督も欲しがる逸材。
■ファビオ・グロッソ(29=パレルモ、190cm、82kg、15試合1得点)
左サイドのスペシャリスト。基本に忠実なプレイに加え、左足でのクロス精度は高い。ザンブロッタが右に回った場合は先発出場が濃厚。現時点では先発候補だが大舞台での経験の少なさを克服できるか。