先発での起用も提案したベンゲル監督
 アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は、ドイツワールドカップを戦うイングランド代表に若干17歳で選出されたFWセオ・ウォルコットを、本大会の試合で起用するようスベン・ゴラン・エリクソン監督に求めた。

「正直に言って、ウォルコットの選出には驚いた。彼には経験がないからね。ただ、私にとっては嬉しい驚きだ。ワールドカップ出場でさらに成長してくれるだろうからね。もちろん、ウォルコットを軸に据えるわけにはいかないだろうが、出場機会さえ与えればチームに違いをもたらすことができる選手だ。サイドと中央のどちらでもプレーできるし、スピードに乗ったら誰も止められない。途中出場が多くなるだろうが、1、2試合なら先発で使っても面白いだろう」

 また、イングランド代表のMFスティーブン・ジェラードは、若きチームメイトの選出には大きなメリットがあるという。

「ウォルコットの選出には確かに驚いたね。何しろ僕は彼のプレーを観たことがないから。ただ、彼は素晴らしいスピードの持ち主だと聞いている。それに、対戦国は彼について何も知らないはず。対戦相手のDFに情報がないのは、ウォルコットにとってかなり有利に働くだろう」

 ルーニー負傷の暗いニュースを一気に吹き消したウォルコットの“サプライズ選出”。チームメイトもプレーを観たことがないという“秘密兵器”は、対戦相手にとって最も不気味な存在だろう。