優勝カップを掲げるザネッティとフィーゴ(左)

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 イタリア杯決勝第2戦が行われた11日、ホームのインテルが3−1でASローマを破り昨シーズンに続き連覇を達成した。アウェイでの第1戦を1−1で終え余裕を持って挑んだインテルは前半6分、MFカンビアッソの豪快なボレーで先制すると同ロスタイムにFWクルスが個人技で追加点を挙げる最高の展開。後半に入りFWマルティンスの駄目押しで勝負を決めた。ASローマは後半9分から出場したトッティがFKでMFノンダのゴールをお膳立てしたがそのまま試合終了。

 アドリアーノとベロンの確執、欧州CL敗退に業を煮やしたサポーターの暴行事件などインテルにとって本当に辛いシーズンだった。国内リーグ戦セリエAでは優勝争いから早々と脱落、イタリアビッグ3のライバルであるユーベとACミランの行方を眺めるしかなかった。問題続きのクラブに「もう疲れた。買い手がいるのなら手放したい」とモラッティ・オーナーが漏らしたことすらあった。

 最低限の義務を果たしたマンチーニ監督は試合後「良い状態でシーズンを終えることが出来た。リーグ戦?リーグ戦の事は話す気は無い。欧州CLでの敗退は今でも残念だが終わり良ければ・・・」と安堵の表情で振り返った。クラブ5度目となる優勝カップを掲げて走り回るフィーゴ、シャンパンを掛け合う選手達をVIP席から暖かい眼差しで見守るオーナーの姿が今季のインテルを象徴していた。