セリエA第37節の行われた7日、メッシーナ対エンポリの会場となったサン・フィリッポはまるで地獄絵図のようだった。前節レッジーナとの「海峡ダービー」に負けたメッシーナは2試合を残してセリエB降格が決定。ホームでの最終戦となるこの日、長いシーズンを戦った選手達をねぎらうサポーターの姿は無かった。

最初の中断は前半38分、B落ちに怒り心頭のメッシーナサポーターから投げ込まれた数本の発炎筒がピッチの一部を燃やした。後半34分にはオレンジ、トマト、卵などが雨のように選手達に降り注ぎ2度目の中断。終了間際の89分45秒、水の入ったペットボトルが投げ込まれたところでプレスケルン主審が試合中止を決定した。

サポーターの暴動を目の当たりにしたメッシーナ会長ピエトロ・フランツァは「サポーターからの愛情を期待していたが・・・セリエAは我々には厳し過ぎた。この街はBが似合っている。A昇格のプロジェクトを進めるが、急ぐ必要はない」と呆然とした表情で呟き、スタジアムを後にした。