アンリをはじめフランス語圏の選手が大多数となっているアーセナル(写真:EFE)
 アーセナルのMFロベール・ピレスは、同クラブでデリケートな問題となっている“外国人選手”について語った。彼が母国フランスのメディアに語った内容は、地元ファンにとっては衝撃的なものだった。

「本拠地ハイバリーのロッカールームでは、英語ではなくフランス語が飛び交っている」

 “ガンナーズ”でプレーするイングランド人は、アシュリー・コールとソル・キャンベルのみ。他は外国人選手で、フランス人、あるいはフランス語を母国語とするアフリカ人選手などが多数を占める。監督のアーセン・ベンゲルを始め、ティエリ・アンリ、コロ・トゥーレ、フィリップ・センデロス、マテュー・フラミニ、エマヌエル・エブエ、アボウ・ディアビ、ガエル・クリシ、エマヌエル・アデバヨール、ラウレン、パスカル・シガン……。

「アーセナルはチャンピオンズ・リーグ決勝に進出できた。イングランド人はほとんどいないけど、それは重要じゃない。もちろん、イングランド人が少ないことを心配しているファンがいるのも知っている。でも、アーセナルにはフランスのアイデンティティがある。英語よりもフランス語で話すことのほうが多いのは事実だ」

 この現状を問題視するファンはいるものの、フランス人のピレスにとっては大きな問題に映っていない。真のプロフェッショナルは国籍や活躍の場を問わず、あくまでも実力主義を貫くということだろうか。