【前園真聖コラム】第297回「韓国やドイツを見てリーグ再開を焦ってはいけない」
8日、Kリーグが開幕し、16日にはドイツのブンデスリーガが再開します。世界のサッカー界は少しずつ活動し始めました。そのため日本でもJリーグの一刻でも早い再開を、という気運が高まりそうです。
ですが、僕は今こそ「落ち着こう」と言いたいと思います。他国と比べても事情が違うので意味はありません。日本の社会を考えたとき、早急に再開することは避けたほうがいいはずです。
たとえば韓国で考えると、Kリーグは1部と2部合計22チームの選手、指導陣がPCR検査を受けて、全員陰性である事を確認しています。日本のJ1からJ3までの全56クラブがすべて検査を受けるとすると、それだけでも大変です。
何より、現在の医療従事者の方々の苦労や、新型コロナウイルスに苦しんでいる人たちのことを考えると、とてもサッカー関係者だけ優先して検査してほしいとは言えません。
そもそも、鳥取のようにトレーニングを再開しているクラブは出てきているものの、まだ全部のクラブが練習場のピッチの上には戻ってきていません。リーグ再開までのステップを考えると、日本はまず「全てのクラブが練習を再開した」というのを目指すべき段階です。選手もピッチに戻って初めて、コンディションとモチベーションがマックスに持っていけるはずです。それからチーム作りが始まり、そしてリーグ再開です。
各クラブが財政的に苦しんでいるのは分かります。ですが、段階を踏まずにリーグを再開するのは、リハビリの途中段階を飛ばして全力で走るようなものです。安全と安心が担保されない限り、選手としてもリーグを再開してほしくないのではないかと思います。ですから今は焦らず、客観的事実に基づいてリーグ再開を待ちましょう。
ですが、僕は今こそ「落ち着こう」と言いたいと思います。他国と比べても事情が違うので意味はありません。日本の社会を考えたとき、早急に再開することは避けたほうがいいはずです。
たとえば韓国で考えると、Kリーグは1部と2部合計22チームの選手、指導陣がPCR検査を受けて、全員陰性である事を確認しています。日本のJ1からJ3までの全56クラブがすべて検査を受けるとすると、それだけでも大変です。
そもそも、鳥取のようにトレーニングを再開しているクラブは出てきているものの、まだ全部のクラブが練習場のピッチの上には戻ってきていません。リーグ再開までのステップを考えると、日本はまず「全てのクラブが練習を再開した」というのを目指すべき段階です。選手もピッチに戻って初めて、コンディションとモチベーションがマックスに持っていけるはずです。それからチーム作りが始まり、そしてリーグ再開です。
各クラブが財政的に苦しんでいるのは分かります。ですが、段階を踏まずにリーグを再開するのは、リハビリの途中段階を飛ばして全力で走るようなものです。安全と安心が担保されない限り、選手としてもリーグを再開してほしくないのではないかと思います。ですから今は焦らず、客観的事実に基づいてリーグ再開を待ちましょう。
1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。