金額は普通車の約2倍!北陸新幹線のグランクラスに乗って優勝してきた話
年末年始、訳あってギリギリに北陸新幹線を取って帰省することになった。
しかし当然ながら年末年始ギリギリに切符を取ろうと思ってもほぼ売り切れている。しかしそんな中でもかろうじて空いている席があった。グランクラスだ。
皆さんはグランクラスをご存知だろうか?
グランクラスは、東北・北海道新幹線、北陸新幹線、上越新幹線の一部で乗ることのできる豪奢なグレードアップ席である。
私も北陸新幹線ヘビーユーザーのため、グランクラスの存在は前から知っていた。しかし、東京→金沢間の料金が通常片道14,380円のところ、グランクラスを使うと27,480円。1.9倍の値段がかかる。そのため、なかなか手を出す機会がなかった。
しかもグランクラス乗客以外の人間、つまり私のようなみすぼらしい平民は車両に立ち入ることすら許されないので実態が掴めないままであった。
今がその正体を確かめる瞬間(とき)なんじゃないか…?そう思った刹那、私は操作性最悪でおなじみのえきねっとで切符を予約していた。
行こうじゃないか、荘厳(グラン)の高み(クラス)へ…………
年末の東京駅は東京から帰省する人、東京に遊びに来る人がごった返して足の踏み場もない。
しかしグランクラスの乗り場がある北陸新幹線の先頭車両付近は閑散としたものだった。
乗車列に並んでいる人はほぼいないし、何人か待ってる人も(気のせいかもしれないが)なんかみょうに余裕のある空気が漂っており、消費税30%くらい気兼ねなく払いそうな雰囲気の人しかいない。
そんな中、そわそわしながら待つ明らかに場違いの私。いよいよ乗車のときが来た。消費税10%しか払ってないけど許してください…
うあ……
小池都知事、見てますか……………
これがCOOL JAPANです……………………………
椅子がちょっとどうかしてるくらい大きい。
パーソナルスペースが広大すぎて体感的にはもはや私が上京して最初に住んでた西荻窪の家賃3万限界ボロアパートより広い。
先ほど「駅のホームがガラガラだった」と書いたがその理由がここで判明する。
なんと一両18人しか乗れないのだ。
調べたところ、新幹線一両の乗車人数は60〜100人ほどらしい。グランクラスは先頭車両のため中間車両と比べるとサイズが小さいとはいえ、たった18人しか乗れないなんて。その気になれば全員とLINE交換できるくらいの人数だよ。
発車すると客室乗務員的な人が一人一人に挨拶をしておしぼりを配ってくれる。一斗缶みたいにあったけぇ……
アテンダントさん「軽食とお茶菓子をご用意してもよろしいでしょうか?」
答えはもちろんイエスだ。
噂に聞いたことがあるので知っている。グランクラスは軽食が出るのだ。そのために今日は朝からまだドトールでミラノサンドAしか食べてない。どれ、見せてもらおうか、グランクラスの軽食ってやつを……
皇室の人が新幹線で食べるやつ?
これが”軽”……だと……?
ずわい蟹。いくら。かずのこ。4番打者だけで打線組んだみたいなラインナップだ。
ドトールなんか行ってる場合じゃなかった。なにがミラノサンドAだ。時代はミラノじゃなくて北陸なんだよ。
当然ドリンクも飲み放題。
梅酒スパークリングが北陸新幹線限定だと聞いて迷わずに頼んだ。
裏日本に、乾杯…………
(※裏日本とは日本海側を指す言葉。一般的な用語かと思って普通に使ってたら表日本の住民にドン引きされた。)
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