故・佐竹俊郎氏が設立した「パワーサウンドスクウェアー」(帝国データバンク撮影)

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音楽関係者の間で高い認知度を誇っていたが、楽器演奏に取り組む若者の減少で業績悪化

 パワーサウンドスクウェアー(株)(TDB企業コード:581804600、資本金2000万円、大阪府大阪市中央区南船場2−10−18、代表近藤芳弘氏)は、11月29日に大阪地裁へ自己破産を申請し、同日同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は武智順子弁護士(大阪府大阪市中央区南船場4−3−11大阪豊田ビル2階、弁護士法人御堂筋法律事務所、電話06-6251-7266)。財産状況報告集会など各期日は2020年3月12日午後3時。

 当社は、1995年(平成7年)5月に設立した音楽スクール経営業者。フォークソング「今はもうだれも」の作詞・作曲を手掛けた故・佐竹俊郎氏を代表として、現役のミュージシャンやMCタレント、サウンドエンジニアなどを講師に迎え、音楽スクールやMC養成スクールを経営していた。最新機器を投入したレコーディングスタジオを備え、バンドリハーサルを目的としたスタジオのレンタル業務、プロミュージシャンやMCタレントの派遣業務、テレビやラジオCMの音源・楽曲制作業務なども行い、97年からはスクール生によるライブコンサートとスタジオ会員などが出演するバンドコンテストで構成される「POWER LIVE(パワーライブ)」を毎年開催していた。2003年4月には京都校を開校して事業規模を拡大し、同年5月には現代表が就任。音楽関係者の間では高い認知度を誇り、2009年3月期には年収入高約2億円を計上していた。

 しかし、近年は少子化の影響に加え、バンドを組むなど楽器演奏に取り組む若者が減少していたことから収入高は減少傾向で推移し、業績が悪化。今年11月25日をもって閉店することをSNSやメールなどで告知しており、動向が注目されていた。

 負債は約5500万円。