Appleは、2019年9月20日にリリースしたiPhone 11・iPhone 11 Pro/11Pro Maxでは、ディスプレイを交換した後、デバイス側が純正部品であることを確認できない場合は警告の通知を表示することを発表しました。

About genuine iPhone displays - Apple Support

https://support.apple.com/en-us/HT210321

Apple’s iPhone 11 and 11 Pro will show a warning if they can’t verify a replaced screen - The Verge

https://www.theverge.com/2019/9/25/20884287/apple-iphone-11-pro-max-display-screen-replacement-verification-warning

iPhoneの故障に対応してくれる修理店は多く存在しますが、そのすべてがAppleから認定を受けているわけではなく、中には非正規の修理業者も存在します。非正規の業者に修理を依頼するメリットは、非純正パーツを使うことで安くて早い修理ができ、正規では取り扱っていない修理方法も可能だということ。

しかし、一方で非正規な業者による修理を受けてしまうことで、iPhoneが保証外になってしまう可能性があるのは大きなデメリット。また、非純正パーツは故障や発火の原因になり得ます。さらに、Appleが指定したトレーニングを受けていないために非正規な業者の修理技術にはばらつきがあり、ちょっとした修理のつもりが取り返しのつかないことになってしまう可能性も否定できません。



by Matt Grommes

Appleは、非純正のディスプレイパーツに交換した場合、マルチタッチに不具合が生じたり、周囲の状況に応じて自動的に最適な色合いを選択する「True Tone」が機能しなかったり、意図しないバッテリーの消耗を生んだりすることがあると述べています。

さらに、iPhone 11、iPhone 11 Pro/11 Pro Maxでは、非純正のディスプレイを装着した状態でiOSのバージョン情報を確認すると、以下のように「このiPhoneが純正のAppleディスプレイを搭載しているか確認できません」というメッセージが出るとのこと。この通知は、最初の4日間はロック画面に表示され、15日間は「設定」を開くたびに表示されます。また、通知が出てもディスプレイが使えなくなるというわけではないそうです。



Appleはサポートページの中で「AppleやAppleの認定サービスプロバイダー、Appleの認定技術者以外が行う部品の交換は適切な修理手順に従わない場合があり、不適切な機能やディスプレイの品質、安全性に関する問題を引き起こす可能性があります」と述べ、ディスプレイの交換を行うときはかならず正規のプロバイダーに依頼するよう呼び掛けています。

なお、iPhoneは非正規プロバイダーによるバッテリー交換が行われた場合に、バッテリー状態を表示する機能をロックしていると報じられていますが、2019年8月末にはサードパーティーの修理業者にも正規の部品&修理ツールを供給する「独立系修理プロバイダープログラム」を発表しているため、より多くの修理業者が正規のパーツを用いて修理しやすくなる環境を構築しています。

Appleがサードパーティーの修理業者にも正規の部品&修理ツールを供給 - GIGAZINE