「iPhone 11 Pro/Pro Max」発表。初めて『Pro』を冠したiPhone
Appleは9月10日(現地時間)、iPhoneの新製品 iPhone 11 ProとiPhone 11 Pro Maxを発表しました。価格はiPhone 11 Proが10万6800円〜、iPhone 11 Pro Maxは11万9800円〜(すべて税抜)。9月20日発売です。

iPhoneシリーズではじめて「Pro」と名のつくこのモデル。同時に発表された、カラフルな iPhone 11の上位シリーズとして展開します。

トレードマークは3眼カメラ。iPhoneのなめらかなボディから突き出したカメラユニットの中に、さらに3眼カメラが出っ張るデザイン。ボディは外科用グレードのステンレス鋼からの削り出しで作られたマットな質感の仕上げ。「スマホの中でもっとも硬い」というガラスを採用し、高い耐久性をアピールします。

カラーはこれまでのスペースグレイ、シルバーに、テイストが少し変わったゴールド。そして新しいミッドナイトグリーンという4色です。


ディスプレイサイズはiPhone 11 Proが5.8インチ、iPhone 11 Pro Maxが6.5インチ。新搭載のSuper Retina XDRディスプレイ(有機EL)は、458ppiの画素密度、200万対1のコントラスト比、1200nitsの高輝度、高い色再現性をもち、Dolby Vision(HDR再生)をサポート。おなじくProを冠するMac Proの経験から開発されたと紹介されました。




3眼カメラは標準、望遠、そして超広角で、それぞれ12メガピクセル。望遠カメラはiPhone 11シリーズでも11 Pro/Maxだけが搭載します。3つの画角をスムーズに切り替え可能。低照度でも美しい写真を撮影できるNight Photoモードを搭載します。

標準、望遠カメラは光学手ブレ補正に対応。望遠レンズはF2.0となっており、昨年のiPhone XS比で40%多くの光を取り込めるようになっています。また、Smart HDR撮影や赤目補正機能は機械学習により強化されています。

さらに、カメラでは、Deep Fusionと呼ばれる新機能が秋に登場します。Deep Fusionは3つのカメラで合計9枚の写真を一度に撮影し、1つの高品質の写真を生成するという、AI処理能力をフルに使った機能です。

フロントカメラも12メガピクセルで、広角になったほか、顔認証のFace IDは高速化を実現しています。




ビデオカメラとしても強力で、3眼のカメラはそれぞれ、60fpsの4K動画撮影をサポート。3つのカメラの色温度や露出は、カメラの個体差がなくなるよう工場出荷時に調整され、切り替えても最小限の変化となるとしています。

カメラアプリ「Filmic Pro」の新バージョンでは、iPhone 11 Proの4つのカメラで同時に映像撮影を行うことも可能です。また、iOS 13の写真アプリには、高度なビデオ編集機能が組み込まれているため、トリミングやスケーリングといった編集も簡単に行えます。



メインのプロセッサ(SoC)にはApple A13を搭載。第2世代の7nmプロセスでの設計で、CPU+GPUのほかにAI処理のアクセラレーターを搭載します。ストレージは64GB、256GB、512GBを用意します。

これまでのiPhoneと同様に、プライバシーの保護について考慮された設計となっています。

電池持ちはiPhone 11 ProがiPhone XS比でプラス4時間、iPhone 11 Pro Maxがプラス5時間とされています。製造プロセスの微細化による省電力に加え、CPUコア効率の向上などの工夫、そして熱設計の見直しにより、省エネルギーながら高いパフォーマンスを実現したとしています。また、今まで通りワイヤレス充電(Qi互換)に対応。

Wi-Fiは新たにIEEE802.11.ax(Wi-Fi 6)をサポートし、最大1.6Gbpsまで高速化されています。防水・防塵性能はIP68相当です。

なお、発表前に一部で期待されていた「Apple Pencilのサポート」については発表の中でひと言も触れられていません。製品ページやスペック表にもそういった記載はないことから、Apple Pencilには対応しないものと思われます。




Apple StoreのSIMフリーモデルの場合、容量別の価格はiPhone 11 Proが64GBで10万6800円、256GBが12万2800円、512GBは14万4800円。iPhone 11 Pro Maxは64GBが11万9800円、256GBが13万5800円、512GBは15万7800円となっています。iPhoneの購入特典として、Apple TV+の1年分のサブスクリプションが無料で利用できます。

日本でのiPhone 11シリーズを取り扱う携帯キャリアですが、Appleの製品ページ上では、au、NTTドコモ、ソフトバンクとされています。少なくともAppleの製品ページ上では、10月1日に新規参入する予定の楽天モバイルの名前は見られません。



関連:5分でだいたいわかるiPhone 11 / Pro / Pro Maxまとめ。新Apple Watchや10.2インチiPadも