エンダムにTKO勝ちした村田諒太【写真:Getty Images】

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5月の疑惑の判定からエンダムにリベンジKO…本場米国で賛辞「ムラタがリマッチを支配」

 ボクシングのWBA世界ミドル級タイトルマッチ12回戦(両国国技館)は22日、ロンドン五輪金メダリストの同級1位・村田諒太(帝拳)が同級王者のアッサン・エンダム(フランス)を7回終了後にTKO勝ちで撃破。5月に疑惑の判定で敗れた因縁の相手に文句なしの勝利を飾った「MURATA」の雪辱劇を、海外メディアは「ムラタが支配」「完全なるワンサイド」と称賛している。

 あの屈辱から155日。村田はエンダムを序盤から圧倒。心身ともに戦意を失った相手が8回前に棄権し、日本人で初めて五輪金メダリストとして世界王者に輝いた。日本人のミドル級制覇は1995年の竹原慎二が制覇して以来、日本人2人目の快挙。その衝撃は瞬く間に海を越えた。

 本場米国の専門メディア「ボクシングシーン.com」は「ムラタがリマッチを支配。7回後にエンダムを棄権させる」と特集。村田の雪辱が文句のつけようのないものだったと報じている。

 5月の初挑戦ではダウンを奪いながら、判定負けを喫した村田。WBAのヒルベルト・ヘスス・メンドサ会長がエンダム勝利の採点を下したジャッジ2人に6か月の資格停止処分を言い渡すなど、ボクシング界で大きな波紋を呼んでいた。

非の打ち所のない圧勝「判定が要素に当たらない」「唯一の敗北の復讐に成功」

 しかし、因縁の再戦は非の打ち所がないものだった。記事では、日本人の圧勝をこう伝えている。

「リョウタ・ムラタはハッサン・エンダムとのミドル級タイトルマッチの結果において、判定が要素に当たらないことを確認した。エンダムが東京で議論を呼んだ判定勝利から5か月後、日本のスターは唯一の敗北の復讐を果たした」

 さらに、雪辱に成功した戦いぶりについて「よりアグレッシブで、試合を通じた効率性の高いファイター」「完全なるワンサイドの7ラウンド」「ムラタは容易に勝利」と称賛している。

 ついに念願のチャンピオンベルトを手に入れた村田。紆余曲折を経たリベンジも世界で大きな話題を呼んでいる。果たして、ここからどんな道のりを歩むのか。注目は高まっていく。