2015年の工芸ビエンナーレで展示された「旧清州タバコ製造工場」が描かれた作品=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国中部の忠清北道清州市を訪れたことがある人なら誰でも市内の中心にある古い大きな建物に目を奪われた経験があるだろう。1946年に建てられた旧清州タバコ製造工場だ。

 国内向けのタバコを年間100億本以上生産し、海外17カ国に輸出した工場は時代の変化により2004年に閉鎖された。使われていなかった工場跡は文化・芸術の舞台として生かされることになり、2011年に清州国際工芸ビエンナーレが始まった。

 各国の作家が集まる工芸の供宴である同イベントは今年で10回目を迎える。13日から40日間開かれる今年の行事も旧清州タバコ製造工場で行われる。

 今年は18カ国・地域から約780人が参加し、約4000点の作品が展示される。

 メインの展示である企画展「RE-CRAFT」では、工芸とメディアアートを融合させた多彩な作品669点が披露される。 

 今年は国際の文字を外し、「清州工芸ビエンナーレ」の名称で開かれる点にも注目が集まる。工芸を中心に地域の文化・芸術を集め、地域を世界に広める行事として生まれ変わった。総監督を廃止し、詩人、作曲家、演出家、映画監督、建築家など多様な分野の地域芸術家11人を共同監督にしたのも、その一環だ。

 ビエンナーレ組織委員会のキム・ホイル事務局長は8日に行われた懇談会で「9回のビエンナーレを行った経験を生かし、地域性を基に世界へ広がるビエンナーレにしたい」と述べた。 

 また「今年のビエンナーレを通じ、難しく感じられることもある工芸が一般の人にとって、親しみやすい日常的なものになってほしい」と強調した。

 ビエンナーレのハイライト「世界館」では韓国や英国、シンガポール、フィンランドなど9カ国の作家が「工芸の未来」「日常生活の工芸」というテーマの下、国別に作品を展示している。

 工芸品の展示・販売を行う工芸フェアとアートフェアも同時に開催される。

 ビエンナーレの詳しい情報は、公式サイト(http://www.okcj.org)で確認できる。問い合わせは電話070-7204-1908。