キーボード満足度こそ王道にあり! PC達人たちがノートPCでも外付けキーボード使うワケ

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現在のパソコンは、モバイルPC、いわゆるノートPCが主流だ。
当然、会社や仕事場などでも、モバイルノートPCをメインPCとして利用する人がほとんどである。

モバイルノートPCは、軽く、薄く、持ち運びもできて、どこでも仕事ができる経済的にも優れた万能パソコンである。以前は主流だったデスクトップPCから置き換わったのも納得できる。

しかし、モバイルノートPCにも欠点はある、それがキーボードだ。
小型、薄型、軽量な本体に収まるキーボードの打ち心地に満足していない人は、結構いる。
モバイルノートPCのキーボードの不満をあげると、
 ・キーが小さくて押しづらい
 ・キーストロークが浅くてタイプミスが多くなる
 ・キー配列がフルサイズキーボードと異なるため打ち間違いが増える
 ・ファンクションキーとの同時押し機能が多い
など、いずれも、デスクトップPCで、フルサイズのキーボードを使っていた際にはなかった問題だ。

そのせいか、モバイルノートPCをデスクでも使っている人の中には、外付けのフルサイズキーボードを用意して使っている人も見かける。

会社や仕事場で、長く、腰を据えて仕事をすることが多い人は、
・打ち心地の良いキーボード
・自分が使い慣れたキーボード
・高品位なキーボード
といった外付けのキーボードを、あえて用意して使用しているのだ。
キーボードにこだわる人たちは、高品位なキーボードで仕事をしたほうが、確実にストレスがなく、仕事の効率も断然いいことを、知っているからだ。

ちなみに、筆者は、自宅のメインパソコンはデスクトップタイプだ。
理由の1番は、画面が広いことだが、2番目の理由は、前述の人たちと同じように、自分のお気に入りのキーボードを使いたいからだ。

パソコン本体は、PCショップの組み立てモデルで予算は抑えているが、キーボードだけにはお金をかけている。

キーボードの善し悪しが、仕事の成果にも大きく影響すると考えているからだ。

仕事の効率を上げるために外付けキーボードを選ぶなら、
・軽さ
・価格の安さ
・面白いギミック(仕掛け)
など、今流行の目新しさで選んではいけない。

多くの先人も語るように、キーボードを選ぶ基準は
「打ち心地の良さ」
これ一択でいくべきだ。

実は、こうした外付けキーボードを使う人の想いや、思考は、
価格.comのランキングを見ると、おもしろいようにわかる。

「人気売れ筋ランキング」を見ると、上位は1000円台の安価な流行のキーボードが並ぶ。
一方、
「満足度ランキング」の上位は、なんと2万円前後の高級キーボードがズラリと並ぶ。

昔も今も、「満足度が高いキーボードは、価格(品質)も高い」という、当たり前の事実が浮かび上がっているのだ。そして上位3位はすべて「東プレ Realforce」シリーズだ。




筆者も、15年ほど前からキーボードはずっと「Realforce」を使用しており、現在で3代目だ。なぜこのキーボードを選ぶのか−−それは「打ち心地が良いから」に尽きる。

ほかのキーボードをすべて試したわけではないが、最初に出会った時に衝撃を受け「この極上の打ち心地に勝るキーボードはない」と確信し、現在に至っている。

Realforceシリーズは、金融機関の業務用にも使われている
「入力のプロのための道具」
なのだ。

筆者の目は正しかったと、満足感のプラスにもなっている。
もちろん、値段の高さや、利用されている仕事場や職業などが、満足度のアップに寄与している可能性もあるが、品質が伴っているからこそ、長く高い評価が続いているのだろう。

Realforceシリーズを含め、「王道のキーボードの選び方」を紹介しておこう。

●キーピッチ
キーピッチとは、隣接するキー同士の間隔のことだ。
キーの中央から、隣のキーの中央までの幅(距離)を指す。

フルサイズのキーボードでは、これが19mm程度あるが、モバイルノートPCでは15mm程度しかないモデルもある。

キーピッチが十分にないと、わずかな指の移動量の誤差で、打ちたいキーの隣キーを間違って打鍵してしまうケースが増加する。
キーピッチが小さいキーボードでは、より繊細な指の移動が求められる。
小さい的を狙うよりも、適切なサイズの的を狙うほうが、当たる確立も高く、疲労も少ないのと同じだ。

●キーストローク
キーを押したときに沈む深さのこと。
モバイルノートPCは、本体が薄いモデルが多い。
特に最近のノートPCの場合、1.5mm前後しかないモデルもある。

フルサイズキーボードは、キーストロークが4mm程度ある。
キーストロークは、浅いストロークを好む人、深いストロークを好む人、それぞれ好みが分かれる。
モバイルノートPCの中には、キーストロークが画面タッチするように極端に浅いモデルもある。
やはり、最低限、ストロークの深さは、打鍵時の指先や手にフィードバックがあったほうが良いという人のほうが多い。
筆者も、深いキーストロークの方が好みである。

●キースイッチ
実はキーボードには、
・メンブレン式
・パンタグラフ式
・メカニカル式
・静電容量無接点方式
など、さまざまな方式がある。

メンブレン式は、安価なキーボードに採用されていることが多い。
パンタグラフ式は、キーストロークが浅い(本体が薄い)キーボードに採用されていることが多い。
メカニカル式は、しっかりとキーを押した感覚があり、カチャカチャと音がするのが特徴だ。
静電容量無接点方式は、高級キーボードに使われていることが多い。
東プレのRealforceやPFUの「HHKB」(Happy Hacking Keyboard)は静電容量無接点方式を採用している。

ちなみに、筆者が使っているキーボードは、キーの押下荷重がALL30gタイプ。
キーストロークは深いが、キーを押す荷重は軽いものを選んでいる。
これにより、打鍵感はしっかりとありながらも、指や手に疲れが出にくくなくなっている。

仕事では、キーボードを使うことが多くなる。
・企画書などのドラフト、清書を書く
・取引先とのやり取りでメールを書く
・原稿や報告書などの書類を書く
現在の仕事は、なにをするにも、パソコンで文字を入力して、文書や書類、資料を作る作業がある。

特に、書類や文書の作成が多い人は、キーボードにはこだわるべきだ。

快適な文字の入力は、仕事の効率をアップするだけでなく、指や手、腕などの負担を軽減してくれる。
品質の良いキーボードは、効率だけでなく健康面においても、使う人に多く恩恵を与えてくれるのだ。


内藤由美