U−20日本代表のDF藤谷壮、世界大会で得た収穫と課題とは

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 収穫と課題を得た大会だった。ベネズエラとのU−20ワールドカップ・決勝トーナメント1回戦を戦ったDF藤谷壮(ヴィッセル神戸)は、「守備の一対一の部分で勝てた」と手応えを口にした。

 どこまでも食らいつき、何度でも体を張った。右サイドバックで先発した藤谷は、マッチアップしたFWアダルベルト・ペニャランダ(マラガ)とMFジェフェルソン・ソテルド(ウアチパト)を自由にさせなかった。

「7番(ペニャランダ)が右足でカットインしてくることはスカウティングで分かっていたので、警戒しながらしっかりと止めることができました。10番(ソテルド)も両足が使えてちょこちょこするタイプ。結構苦手なタイプだけど、うまく対応できたのはすごくうれしかった」

 一方で課題も見つかった。持ち前のスピードを生かして敵陣深くまで入ることはできたが、その後の「クロスの精度はかなり低かった」と振り返る。「そこで相手とGKの間に速いボールを入れられるかどうか。精度の高いボールを入れられるかどうかで、今日の結果も変わったと思う」。抜群の破壊力を持つ攻撃陣が相手だ。「守備でちょっと疲れて、攻撃に上がれないこともあった」と体力の消耗は想像以上に激しく、力を振り絞るようにクロスを上げる場面も見られた。

 今大会を通じて、「決め切る力」がいかに大事であるかを痛感した。チームとしてゴール前の精度を高めるためにも、「攻め上がる体力やスプリント回数を増やせる体力を身につけないといけない」と藤谷は語る。まずは自チームでレギュラーをつかむこと。藤谷が世界大会で得たものを成長につなげる。