24日放送、日本テレビ「人生が二度あれば 運命の選択」では、「前代未聞の誤審 悲劇のキーパー真相を語る」として、元水島工業高校ゴールキーパー・宮本寛氏に、タレントのヒロミが迫った。

2002年11月、高校サッカー岡山県大会決勝戦では、水島工業と作陽が対戦。試合は1-1のまま延長戦に突入した。すると作陽・青山敏弘(現・サンフレッチェ広島)のミドルシュートが決まり、延長Vゴールで作陽の勝利が決まったかに見えた。

だが、ボールがゴール奥の支柱に当たって跳ね返ってきたことから、宮本氏はシュートが決まっていないと勘違い。ボールを蹴ってプレーを続行したことで、審判もノーゴールと判断。結果、試合はPK戦の末に水島工業が勝利するも、誤審で全国大会出場を決めた水島工業には苦情の電話が殺到した他、ゴールを一番近くで見ていたにも関わらず、プレーを続けた宮本氏にもバッシングが浴びせられた。

また水島工業は、出場か辞退か、部員達の中でも意見が割れたものの、最後は宮本氏の1票により、全国大会出場を決断。それでも気持ちがバラバラとなったチームは初戦で敗退。この試合を最後に、宮本氏はサッカーを辞めたという。

32歳になった宮本氏は、ヒロミから当時の記憶を訊かれると、「全くもって消えてないです」とキッパリ。「色んなことを言われましたし、書かれましたし、高校生ながら響く部分が・・・」と言葉を続けた。

ヒロミから「一番近くで見ていたわけで、”お前、ホントはどうだったんだよ?”とか、”わかってたんじゃないの?”とか。この辺(反対側のゴールポスト)に(ボールが)当たったのまでは見えてるの?」などと質問されると、宮本氏は「正直言いますとシュートが速すぎて振り返る余裕もなかった。倒れたら(跳ね返ってきた)ボールがそこにあったので飛びついた。入ってるというイメージが全くなかった」と答えた。

さらに、「今でも覚えてるんですけど、(青山の)シュートの音がビュンって耳元で聞こえるくらいのすごいシュート。手にも当たってたんで、角度が変わってポストに当たったのかなと」と振り返った宮本氏。VTRで登場した青山も「あのシュートを触ったんですよ。自分の中では完璧なコースにいってて。触ったからこそ跳ね返ってきたのをがむしゃらに飛びついた。個人的に気持ちがわかって」とコメントしている。

だが、ヒロミから「あの時に戻れたら、全国大会に出場しますか、辞退しますか?」と訊かれた宮本氏は、「そうですね。辞退すると思います」と返答。「大人になってわかるような。先生方、親御さん、学校の方々、すごい苦労なさったんだなって大人になってすごく感じましたね」と、当時のバッシングから、生徒達を守ってくれた同校の先生や父兄らに感謝の気持ちを示した。