人を見る目がなかったのか

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フジテレビ系情報番組「とくダネ!」の小倉智昭キャスター(69)が従来から「金銭的支援」をしていた俳優が、覚せい剤所持で逮捕された。

 

週刊文春がこれを「小倉智昭が『資金源』だった」と報じる一方、小倉氏は「とくダネ!」で「資金源と書かれるのだけは納得いきません」と反論している。

文春が、支援俳優の覚せい剤購入の「資金源」だったと報道

 

逮捕された庄司哲郎容疑者(49)は、1994年に映画「ビー・バップ・ハイスクール」のヒロシ役を務めたことがあり、その後、小倉氏と同じオーケープロダクションに3年前まで10年間所属している。画家の父親から絵を学び、1999年には、羽賀研二さんに頼まれて梅宮アンナさんの肖像画を代筆したことで週刊誌などが取り上げる騒ぎにもなっていた。フェイスブックを見ると、最近は、俳優としての活動よりも絵を描くことが多かったらしい。

 

9月1日に(首都圏などで)発売された週刊文春の最新号(9月8日号)記事によると、庄司容疑者は8月25日夕、都内のマンション自宅に少量の覚せい剤を持っているのが見つかり、関東信越厚生局の麻薬取締部に現行犯逮捕された。小倉氏とは、その日の昼にフジテレビのある東京・台場で会っていた。

 

庄司容疑者は、小倉氏に絵描きへの協力を依頼し、小倉氏も「50万円でいいか?」などと答えていたといい、この日も30万円ほどを渡したという証言があるとした。小倉氏の誕生日は5月だが、誕生日プレゼントを渡すという名目で、小倉氏からお小遣いをもらっていたという。記事では、資金援助が薬物購入に充てられた可能性があるとして、小倉氏が「資金源だった」と批判している。

一方、小倉氏は9月1日朝の「とくダネ!」で、記事について時間を割いて釈明した。

 

小倉氏はまず、庄司容疑者の絵を高く評価し支援していたとして、「私にとっては大変悲しいニュース」だとした。

フジテレビは、今後も続投してほしいとの考え

 

小倉智昭氏は番組で、庄司哲郎容疑者について、油絵の古典技法で肖像画を描ける数少ない人で、世界美術評論家連盟の会長賞を受賞するなど実績もあると説明した。小倉氏が会った8月25日は、友人4人と食事をしたとし、そこで、庄司容疑者は、膀胱がんの手術をした小倉氏がよくなるようにと、30号もある龍の絵を持ってきた。

 

庄司容疑者は号4万円ぐらいの画家だとし、通常なら100万円以上するが、誕生日プレゼントにそこまで出せないので、30万円をあげたとした。誕生日から日が経っていることについては、手術後に病院へ通ったり、リオ五輪に行ったりしたため、会う時間がなかったからだという。

 

小倉氏は、「彼のやったことに対しては、本当に怒りを覚えています」とし、「15年間おれは何をやっていたのだろう。僕が甘すぎたのかなと思っています」と振り返った。しかし、文春の記事に触れると、涙声になって、「自分のがんを知らされたときよりも悲しかったです。資金源と書かれるのだけは納得いきませんでした」と声を震わせた。

 

ヤフーニュースのコメント欄などでは、小倉氏の釈明について、賛否が分かれている。

 

擁護する意見としては、「薬物使用を知らなければ、何の問題も無いだろ」「これで小倉が叩かれるのはおかしい」「今回は文春さん表現がまずかったね」といった書き込みがあった。一方で、「意図はどうあれ結果的には資金源」「人を見る目が無かったということか」「少しは他人の気持ちが分かったでしょう」などと手厳しい声も上がっている。

 

フジテレビの広報部では9月1日、J-CASTニュースの取材に対し、「放送していたことがすべてで、こちらが何かコメントする立場にはないです」と答えた。小倉氏については、キャスターとして今後も続投してほしいと考えているとしている。