外貨預金にかかるコスト(豪ドル、ネットバンク)

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■FXのほうが、手数料が安い

お金をどんな形で持つかは、使い道によって変わってきます。まず使い道を決めて、それに合った形で持てばいいのです。不要不急のお金があって、リスクはあっても増やすことにチャレンジしたいなら投信などで投資すればいいし、貯めておくならリスクは取らず、預金にしておくことです。

その意味で、定期預金はもっともリスクの少ないお金の持ち方です。一方の外貨預金は、投資としてもリスクが高いわりにメリットが少なく、預け入れのコストも高いのでお勧めしません。

外貨には為替リスクがつきものです。今は円安なので為替差損が出て損をしてしまう可能性が高いですし、外貨預金のために銀行で円を外貨と交換すると、その都度、割高な為替手数料を取られてしまいます。

たとえば、三菱東京UFJ銀行に高金利が人気のオーストラリアドル(豪ドル)を預けた場合、手数料の安いインターネット経由で申し込んでも、1豪ドルあたり片道50銭、往復では1円取られます。最近のレートであれば率にして約1%、100万円預ければ1万円以上になります(図参照)。

豪ドルなどは、日本円で預金するよりは金利が高いですが、豪ドルと円の金利差はおよそ2%程度あるのに、日本で外貨預金しても、利息は0.5%程度。それは銀行が為替手数料だけでなく、金利においても1.5%ほどを手数料として「抜いて」いるからです。銀行は為替リスクを預金者に負わせたうえ、預金者の2倍以上もの金利収入を、ノーリスクで得ているのです。

外貨に投資をしたいなら、「外国為替証拠金取引(FX)」を利用するほうが、各種の手数料がはるかに安くなります。FXと聞くと、「ギャンブル性の強い投機的な取引」と思われがちですが、信用取引はせず、長期保有の外貨資産運用先としてFX口座を利用することもできるのです。

FXのスプレッド(為替手数料に当たるもの)は、豪ドルで1ドルあたり片道約0.8銭、率にして0.016%と格安。またFXで外貨を買ってそのまま口座に保有していれば、「スワップポイント」という金利が付きます。外貨と円の間で金利差を直接やりとりする仕組みのため、銀行に金利で「抜かれる」こともほとんどありません。

といっても、今は金利が非常に低い時代なので、長期の定期預金にはあまり意味がありません。効率よく資産を増やすなら、複利で運用することが必須ですが、現実には定期預金は単利の商品ばかりです。そこで、3カ月など期間の短い定期預金をお勧めします。そのほうが有利なキャンペーンが出たときなどに素早く乗り換えられ、急な金利の変動に備える意味でも有利です。

新生銀行などでは、「50万円以上」という制限はありますが、2週間程度の短期の定期預金商品を出しています。満期ごとに預け直していけば、実質的に2週間単位での複利運用と同じです。

ネット銀行の定期預金なら、預け入れの際に「自動更新」のボタンをクリックしておけば、いちいち自分で窓口まで行くことなく、満期がくるごとに自動で預け直してくれます。

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ファイナンシャルプランナー 井戸美枝(いど・みえ)
経済エッセイスト、社会保険労務士。関西大学社会学部卒業。ライフプランや、保険・年金・介護などの公的保障を得意分野とする。著書に『2015年度介護保険の改正 早わかりガイド』『現役女子のおカネ計画』など多数。

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(ファイナンシャルプランナー 井戸美枝 構成=久保田正志)