「HUNTER×HUNTER」6巻を振り返るヒントが「キャプテン翼」にあった

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冨樫義博の『HUNTER×HUNTER』。冨樫義博が週刊少年ジャンプで休載を発表してから1か月と1週間が経った。
今回は第6巻を振り返る。ハンター試験を終えたゴンとキルアが、お金を稼ぐのを目的に天空闘技場で経験を積む話。ここからハンターの必修項目「念」の習得にも励んでいくことになる。


初心者狩り専門のギド選手


『ボウズ…初戦がオレでよかったな オレは非力だから死ぬことはなかろう』
武闘家のおっさんたちを一蹴し、あっという間に200階クラスまで上り詰めた2人。ゴンの初戦の相手はギド。独楽を使って戦う男。両足を失っており、下半身が旋回軸となっているため、本人も独楽となって回ることができる。
天空闘技場の200階で念能力者たちの「洗礼」を受けて両脚を失い、それを機に念能力を習得。たくさんある小さい独楽を敵に襲い掛からせる「戦闘円舞曲(戦いのワルツ)」。自らも高速回転して相手を突き飛ばす「竜巻独楽」。グルグル回って身を守りつつ、相手への攻撃は舞踏独楽に任せておく。コツコツ、ポイントを稼いで勝利を手にするという守備型の武闘家である。
念を習得して間もないゴンは1時間を超える長期戦の末に、舞踏独楽にぶつかり敗北。15か所近くの骨を折り、全治4か月の重傷を負ってしまった。

ギド選手に勝つためには、本人の回転運動を止める必要がある。どうすれば止められるのか。ここで『キャプテン翼』に出てくるサッカー選手、ステファン・レヴィンが放つ殺人シュートを参考に、その対策を考えてみたい。

フィールドの破壊神、ステファン・レヴィン


ステファン・レヴィンは『ワールドユース編』以降に登場するスウェーデン代表の選手。「フィールドの破壊神」という異名を持っており、必殺技の「レヴィンシュート」は石像を粉々にできるほどの威力。ドイツ代表で、鋼鉄の巨人と呼ばれたミューラー選手(空から落ちてきた巨大岩を右腕一本で粉々にするほどの実力者)の両腕も破壊したことがある。
ピストルの銃弾のように回転しているため、こんなにパワフルなシュートとなっているらしい。回転運動で相手を傷つけるというところがギドとの共通点である。


S.G.G.Kの若林くんの殺人シュート対策


そんなレヴィンシュートから様々な方法でゴールを守り切った男がいた。S.G.G.K(スーパーグレートゴールキーパー)こと若林源三である。レヴィンと初めて対戦した時には、左手を砕かれて失点を許してしまったが、それ以降は得点を許していない。
『キャプテン翼 ROAD TO 2002』で「レヴィンシュート」をベーゴマと見立てていた若林。高速回転するベーゴマをつまむ練習に励んでいた。
「まさにピストルの弾丸のように鋭いキリモミ回転をしながら飛んでくるこのシュート 相手選手を傷つける恐れがあるため 封印されていたはずのこのシュートが再び甦ったァ」
ボールの回転に合わせて両腕を動かしてがっちりキャッチ。回転に逆らわないように気をつけるのがコツらしい。
このほかにも、リハビリで習い始めたボクシングをヒントに編み出した「アッパーカットディフェンス」や「ストレートディフェンス」(真正面から取りにいっては、その衝撃をまともにうけてしまうため、ボールのヨコや上、そして下から拳を突き出せば、ゴールを守り切れるらしい)でレヴィンにゴールを割らせなかった。


若林くんも念能力者なんじゃないか


ペナルティーエリア外から失点を許したことが数えるほどしかない若林くん。ゴールを背中に置いてギド選手と対戦したら、ヨコから殴ってリング外に弾き飛ばしたり、あるいは2つの腕で回転に逆らわないように素早くキャッチしたりして、ギドの下半身の回転軸を拳一つで砕く戦法をとるだろう。激昂して翼くんを殴ったり、集団でイジメてきた外国人を一人ずつボコボコにして復讐したり、ゴール前からのロングパスでアシストを記録したりと、攻撃的な性格でもあるし。
7巻でリターンマッチに挑むゴン。どんな方法でギドを倒すのか。
(山川悠)