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2014年にキングレコードからメジャーデビューし、ファンタスティックな世界観と多彩な活動で常に注目を集めている歌い手・天月さん。そんな彼が2016年7月27日に、メジャー2枚目のフルアルバム『箱庭ドラマチック』をリリースします。今作のコンセプトや恋愛観までうかがってきました!

――7月27日にはメジャー2枚目のアルバムがリリースされます。ファンの方は待望のフルアルバムだと思いますが、前作『Hello,World!』から2年と少々時間が空きましたね。

間にユニットのアルバム制作があったり、シングル発売やライブDVD発売なども……気付いたら丸2年たっていました、って感じです。感覚的には1年くらいしかたってないような気がするんですけど……。

――音楽以外にも多数の活動をされていますもんね。

おかげさまで、忙しくさせていただいてましたから。前作アルバムも、自分の中では全然現役というか……“前”って感じがしない。

――今作のタイトルは『箱庭ドラマチック』。どんな意味が込められているんでしょうか?

前作『Hello,World!』はテーマが“ファンタジー”だったんです。メジャー1枚目ということと、今まで僕の音楽を聴いてくれていた人にも新しく聴いてくれる人に向けても、という意味で『Hello,World!』というタイトルをつけていたんですよ。その後初めてシングルを出させていただいたり、ドラマの主題歌や舞台のテーマソングをやらせていただいたりした際に、今までずっと好きだった「物語がある歌詞」を書かせていただいたんです。

今回はサウンドとしてもキラキラしていて、ドラマチックな曲が多くて、それを軸にちゃんとアルバムを作りたいなと思って。ただドラマチックなだけじゃなくて、ストーリーがあるものが好きなんですよ。もともと僕はアニメ、マンガ、ゲームなどがすごく好きだし……聴いていて情景が思い浮かぶ曲が好き。前回のテーマの“ファンタジー”よりも、今回はもう少しリアル寄りな曲も入れたいなぁと思って、自分の人生や人の人生を箱庭にたとえてみました。

――「箱庭」という言葉の響きが天月さんの世界観にぴったりな感じがします!

自分の知っている“自分の世界”、その中で起こるドラマチックなことや、逆に人の箱庭(人生)の中で起きてるドラマチックなことを描けたらなぁと思って。他人の人生を生きることはできないけど、音楽を聴いたり小説を読んだり、映画を見たりして体験できるでしょ。そういうさまざまな人生の“ドラマチック”を、アルバムで作れたらいいなと思って、『箱庭ドラマチック』というタイトルになりました。

――さまざまな人のドラマが詰まった箱庭をのぞいてみる、というコンセプトなわけですね。リードトラック『流れ星』のミュージックビデオ(MV)や、アルバムジャケットからもそのようなコンセプトが感じられます。

『Hello,World!』とがらっと雰囲気を変えるというよりかは、前作の僕っぽさを生かしながら“箱庭”というコンセプトでイメージを膨らませていきました。庭のような、でも部屋の中で、扉があって……ソファに座ってるけど周りにはおもちゃが散らかっている。そういう世界観を作りたいと僕が思って、それにいろんな人が力を貸してくれた形です。

『流れ星』MV



――『流れ星』MVの見どころを教えてください!

“僕以外”が見どころですかね!(笑)まだまだ僕は顔を出すことに慣れていないので……。なんとか頑張ってます! でも僕が佇んでいるセットがひとつの“箱庭”になっているので、その世界観は見どころだと思います。電車が走っていて、いろんな本やおもちゃが散らばっていて、その箱庭の中に僕がいるんです。MVの中にストーリーを明確に作り過ぎてしまうと勝手に世界観ができちゃうので、土台だけ提供してみなさんに想像してもらいたいと思ったんです。漠然と悲しんでた女の子が最終的には元気になるとか、ケンカをしていたカップルが最終的には仲直りする、という物語を『流れ星』に合った雰囲気で作りたいなと思っていて。

あとは、みんなが顔を知ってる人がMVに出てくると、その人の性格とか雰囲気を優先して考えてしまうので、イメージが邪魔するかなぁと。なので、今回は外国人のキャストさんに出ていただいて、先入観がない状態で想像の余地がある形にできたかなって思います!

――世界観は各々で想像してください、と。

そうです! 自分が想像することが好きなので、土台があったら後はこちらでストーリーを考えちゃうし……例えば恋愛の曲を聴くときにも、その人が思う人を思い浮かべてよいと思うんですよ。別に「僕を思い浮かべてください」ってことでもないし(笑)恋愛だって捉えなくてもいい。大切な人って、別に恋人だけのことじゃないと思うので、そうやって想像力が広がる余地がある方がいいな、と思っています。それぞれの思う人やシチュエーション、世界観を、思い浮かべてくれたらなって思います。



仲間といつも一緒にいるから、恋愛したいという感覚がないかも(笑)

――アルバムには全13曲が収録されていますが、ご自身で思い入れのある曲などはありますか?

1曲目に収録されている『シューティングスター』とかは、収録するのがもう4回目くらいになるんですよ、実は。最初は、初めてのワンマンライブをやるときに東京公演の配布CDとして。その後、同人CDでミニアルバムを作ったときにも収録しました。あとは去年の誕生日にもリアレンジした同曲を発表してます(笑)今までもその都度とり直しているんですけど、今回は全部生音でとらせていただいて……それだけ好きな曲なので、今回のアルバムで1曲目にふさわしいんじゃないかと思って、収録させていただきました。

――聴かせていただいて、すごく天月さんらしい曲だなぁと思いました!

ありがとうございます。他の曲も全曲いろいろな思い入れがあって……リードトラックの『流れ星』を作曲してくれた佐香(智久)くんとはずっと仲良くさせていただいているんですけど、彼は僕よりも先にメジャーシーンで活躍をしていたので、すごく忙しい人なんですよ。最近やっと彼が東京に越してきて、それを機にもっといっぱい遊ぶようになって。同い年で仲良しで、さらに距離も近づいて、音楽制作も一緒にするようになって、今回やっと『流れ星』という、CDに収録する曲を一緒にやらせていただいたという経緯。本アルバムでもリードトラックという位置づけなので、いろんなところで流れていたらうれしいな。もちろんどの曲もたくさん聴いてほしいんですけど……。あとは『はじまりのうた』は僕が初めて作詞した曲で。これは3〜4年前くらいに作った曲をリアレンジしたんですよ。

――曲自体は、昔からあるものが多いんですか?

そんなことないですよ。新旧曲が入り交じっていて、どの時代のファンの方にも聴きやすいアルバムになっていると良いなと思っています。一番最後に収録された『グッバイドラマチック』という曲は自分で作詞作曲をしたんですが……しゃべるのが恥ずかしいし長くなっちゃうので、この辺で終わりです(笑)

――今作にも、佐香さんをはじめとするクリエーターやPさん、さまざまな仲良しの音楽家たちが参加されてますね。普段は仲間とどんな過ごし方をしているんですか?

だいたいみんな近所に住んでるので、本当に仲が良いですね。自転車で行けるくらいの距離に住んでいる子が結構いるんです。気付いたら、友だちがみんな自分の家の周りにいました(笑)だから、その周辺の仲間とは週3〜4回くらいごはんを食べてますねぇ。ほとんどみんな付き合いが長くて、10代から仲良くしてるような人ばっかり。逆に、その人たち以外は友だちがいないかもしれないっていうくらい!(笑) 

――普段はどんなことをして遊んでいるんですか?

普通に楽しく音楽の話をしたりとか……みんな年も近いので、常に高校生ノリというか(笑)ふざけてることが多いですね! みんなでおいしいごはん屋さんに行ったり、スパにもよく行きます。だいたいいつも3〜4人くらいで一緒に行って、ずっとくっちゃべりながらお風呂入ってます。自分的には全然普通の生活だと思うんですけど……ファンの方も、僕が生放送してるときに近所の友だちが乱入してくるのを見てると思うんで、だいたいこれがリアルな日常だって知ってくれてると思います(笑)

――ネットの仲間がそのままリアルの友だちで、お仕事仲間、という感じなんですかね?

そうですね。だから、一緒に仕事ができるとうれしいです! 現場が一緒になってもうれしいし。もちろん仕事なんですけど、雰囲気としては仕事というより一番大好きな遊びというか、いろんなことを楽しく言いあってつくり上げていくみたいな空気感ですね!

――曲の中で恋愛の歌詞を書かれることもありますが、天月さんの恋愛観とは?

恋愛観……!? あんまり考えたことないし、恋愛したいとかそういう感覚がないですね! 女性には縁もないですから!(キッパリ)僕らの仲間たちはみんな縁がないんですよ!! 女の子には!!!! だって女性の方と共演する機会なんてそうないですし、みんな家にこもってパソコンに向かっていることが多いので……女性に会う機会自体が圧倒的に少ないです(笑)僕らの周りは自分の時間が欲しいタイプの男の子が多いから、そもそも女性とマトモにつきあえないと思います!(笑)男友だちと遊んでる時間も超長いし(笑)

――友だちとばかり遊んでいて、彼女がおろそかになるタイプですね(笑)

友だちとスパ行ったりごはん食べたり遊びに行ったりしてると、彼女にかまってるヒマがないと思うんですよね……。だから、彼女を作るのは無理だと思います!(キッパリ)はしやんさんにも「オマエはモテないから無理」って断言されてます!



誰かの人生の中に入り込めるような活動がしたい

――こんなに人気があるのにモテないキャラでいいのでしょうか……?(笑)先ほどおっしゃられていたはしやんさんの手による脚本の朗読劇『箱庭エトセトラ』が、限定盤の方には収録されていますね。天月さんは舞台や朗読、イラストなど、さまざまな表現方法で活動の幅を広げていますが、そのように多彩な活動をする理由とは?

僕は学生時代とかは友だちも少なくて、かなり暗い学生時代を送ってきたんです。こういう活動をしだしてから、一人の人として認識してもらう機会が増えたと思っていて。自分の存在意義というか、自分の発信するモノで人に楽しんでもらえるのがうれしいんです。だから、自分の口から発信するもの……言葉や歌や、演技も自分の身体で表現するものじゃないですか? それをするのが今すごく楽しいし、一人の僕として、他の人にも楽しんでもらうことで、“誰かの人生の中にちょっとでも入り込める”のが生きがいです。

――人前に出るのが怖いとか、イヤだとか思ったことはないですか?

怖いですし、今も緊張します! 昔はすごく人前に出るのがイヤでした。でも、特に意識したわけじゃなく、気付いたら人前に出てたんです。今ももちろん緊張はするし、大きな舞台の前だと怖かったりするんですけど……その先に待ってくれてる人たちがいるので。僕のために大事な時間を使って、チケットを買って待ってくれてる人たちがいるわけだし……。これから発表する作品を待ってくれている人がいる、自分の作品を楽しんでくれる人たちがいるというありがたさを、忘れないようにしたいと思います。そうやっていつも、弱い自分と殴り合っているような感じですね。

――今後はこういう活動をしていきたい、という展望はありますか?

音楽はもちろんずっと続けていきたいし、もっともっと大きなステージや、今回のツアーのようにセットを建てたり、そういうことがもっといろんなところでできるようになればいいな、と思います。あとは、また舞台にも出たいし……この間ナレーションのお仕事をさせていただいたんですけど、声のお仕事に僕はすごく興味があるので、いくらでもやりたいなぁ思います。いちおう、声の演技の稽古とか、ダンスレッスンもしているので、できることはとにかくできるだけやっていきたい。ピアノもレッスンを受けてますし、ギターも買おうと思っています!

――楽器にも演技にもチャレンジし、歌以外にも表現方法を増やしたいと。大忙しですね。

あんまり忙しいって感覚もないですよ。レッスンも楽しいし、隙間があればやれることを全部やりたい。やりたいことは趣味的な感覚で楽しんでやっているので、つらいとか思ったこともないです。

――では、読者に向けてメッセージをお願いします!

自分の感覚ではこの間ファーストアルバムを出したばかりなんですけど、気付けばそこから2年たっていました。自分の中で何を伝えたかったのか、今までの2年間のことを思い返しながらアルバムを作りました。今回、自分で曲を作らせていただく機会ももらいましたし、仲の良い友人たちと制作をしたりして、僕なりに新しい世界観をこのアルバムで作らせていただいたつもりです。本当にステキな曲が詰め込まれているので、楽しんで聴いてくれたらうれしいです!

――では最後におまけの質問。LINEのスタンプでお気に入りのものはありますか?

「マグロ」っていうスタンプがお気に入りなんですよ!! 友だちグループでマグロをよく連打されています(笑)あとは、実は天月のスタンプもリリースされているので、チェックしてくださいね。Part2もリリースしました☆


マグロ


正宗くんスタンプ Vol.2

――天月さんのスタンプ、かわいいですよね! ありがとうございました!







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天月-あまつき-公式ブログ



ちょっと照れ屋な天月さんですが、大切な音楽や仲間について、熱い気持ちを語ってくれました。ニューアルバムにはキラキラな天月ワールドがぎゅうぎゅうに詰まっています!

会いたい “あのひと” を身近に ―― LINE BLOG。
平穏な日常をドラマチックに変えてくれるのが音楽なんだと、つくづく思います。
それでは、また。

(撮影/奥田耕平、取材・文/戸崎友莉)