日本の各自治体はPRなどに独自の「ゆるキャラ」を活用している。特に有名なゆるキャラとしては「くまモン」などが挙げられるだろう。こうした「ゆるキャラ」を各自治体や企業が積極的に活用しているのは世界広しといえども、日本ぐらいではないだろうか。(イメージ写真提供:(C)teddyleung/123RF.COM)

写真拡大

 日本の各自治体はPRなどに独自の「ゆるキャラ」を活用している。特に有名なゆるキャラとしては「くまモン」などが挙げられるだろう。こうした「ゆるキャラ」を各自治体や企業が積極的に活用しているのは世界広しといえども、日本ぐらいではないだろうか。

 中国や韓国では日本のように「ゆるキャラ」を積極的にPRなどに活用する自治体、企業は少ない。漫画やアニメが広く親しまれている日本だからこそ、ゆるキャラが受け入れられる素地があったと考えられるが、中国メディアの東方早報はこのほど、日本のゆるキャラがもたらす経済効果について分析する記事を掲載している。

 記事は、中国で広く知られる日本のゆるキャラとして「くまモン」を紹介。熊本地震がきっかけで知られるようになったのかと思いきや、中国ネット上では「2015年ごろからくまモンが流行し始めていた」と紹介し、「くまモンはドラえもんに次ぐ存在」であると紹介した。また、くまモンが中国で人気となった理由として、「バイクに乗ったり、温泉に入ったりと、まるで本物の人のように、自由自在にいきいきとした姿を見せること」を挙げ、こうした点は漫画やアニメのキャラクターとは大きく異なる点だと論じた。

 ゆるキャラグランプリ2015には、各地から1727体のキャラクターがエントリーしたが、日本にはそれだけゆるキャラが存在するということだ。

 記事は、日本に多くのゆるキャラが存在する背景には、制作側が「経済効果」を狙う目的があるとし、くまモンという成功事例を持つ熊本県は実際に観光客数が年々増加していたことを紹介。これはくまモンによるPRが成功したためであり、日本銀行熊本支店の分析を引用し、「くまモンが2011年11月〜2013年10月に熊本県にもたらした経済波及効果は1244億円」と試算されていることを紹介し、これだけ多くの経済効果を生み出せる可能性があるからこそ、日本ではゆるキャラが数多く作られるのだと主張している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)teddyleung/123RF.COM)