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「仕事がなくなったのではありません。自分からテレビに出るのをやめようと決めたんです」

 代理人を通じて「FRIDAY」(講談社)に芸能界を離れる宣言をしてみせたのは、江角マキコ(49)だ。突然の休養宣言には驚かされたが、江角の発言を額面通りに受け取る芸能関係者はいないのではないだろうか。

 なぜなら、江角がレギュラーとして唯一出演していた『私の何がイケないの』(TBS系)が3月で終了。新たな出演番組もなく、開店休業状態に陥っていたからだ。

「ママタレとして人気を得ていた江角ですが、転落の始まりは2014年、当時の所属事務所だった研音を退社したことでしょう。独立後にタレント生命を失いかねない危機が次々と起こったのです。ファンと交流するためにブログを立ち上げたところ、ママ友いじめについての投稿が大炎上。それだけでは終わらず、タレント・長嶋一茂(50)一家との確執から自宅に『バカ息子』と落書きする事件が発覚しました。この一件に関して江角は『元マネージャーがやったことで知らなかった』『週刊誌報道で始めて知った』と苦しい釈明をしましたが、もはや修復不可能な事態です。レギュラー出演していた『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)、『バイキング』(フジテレビ系)も連続降板し、タレントとしての価値はなくなりました」(芸能関係者)

 それでも「仕事がなくなったのではない」と言い張る江角には、違和感しか覚えない。彼女の言い分とは、どんなものなのだろうか。

■負け惜しみに見え隠れするプライド

 レギュラー0本でも、「仕事がなくなったわけではない」と訴える江角。本人目線からすると、今回の休養は「(過去の騒動によるバッシングで)これ以上、子どもに迷惑をかけたくない」と、母としての決意から至った結論だという。

 この主張を、スポーツ紙の芸能担当記者は「言い訳として苦しいことこの上ない。でも、実に江角らしい考え方です」と受け止めている。

「子どものため、と言うと聞こえはいいですよね。でも、だったらバッシングが始まった2014年に芸能界をやめるべきだった。レギュラーが消滅した今になって『子どものため』を言い訳にするのは、負け惜しみと捉えられるのが普通でしょう。仕事がなくなって芸能界を去ったと世間から思われることは、彼女のプライドが許さないのでしょうね」

 そんな江角のプライドの高さは、以前起こした不祥事からも透けて見える。

「江角がタレント活動の危機に陥るのは、実は今回で二度目。一度目は2004年に発覚した年金未納です。国民年金のCMに起用されながら、17年間未納だったことが判明し、大騒ぎになりました。あの時も謝罪会見では『なんで私が謝らなきゃいけないの』と言いたげな、憮然とした表情でした。タレントとして、プライドは高く持つべきだとは思いますよ。でも、肝心な場面で頭をきちんと下げられないのは話が別でしょう」(前出・記者)

 立つ鳥跡を濁さず、とはいかなかった江角の休養宣言。果たして、事実上の引退になるのだろうか。

文・佐々木浩司(ささき・こうじ)※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。