受賞を喜ぶ(左から)「PING PONG COACH」の楊雅集助監督、劉易監督、楊ショウプロデューサー=米ニューヨークで4月22日撮影

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(ニューヨーク 26日 中央社)米国の大学で映画を学ぶ台湾人学生が製作した短編「PING PONG COACH」が、ニューヨークで13日から24日まで開かれた国際映画祭「第15回トライベッカ映画祭」で、スチューデント・ビジョナリー・アワード(最優秀学生短編賞)を受賞した。審査員からは「自然主義的なトーンと人の心を引き付ける演出など、現実味のある方式で人々に衝撃を与えた」と評価された。

同作はコロンビア大学大学院映画学科に在籍する台湾出身の劉易さんが監督を務め、同級生の楊ショウさんが脚本とプロデュースを手掛けた。思春期の少女を主人公に、登場人物の複雑な三角関係が描かれている。上映時間は14分で、約3500米ドル(約38万8000円)で製作された。(ショウ=女へんに捷から手へんを取る)

撮影は昨年7月に台湾で3日間かけて行われた。楊さんによると、ヒロインの自宅のシーンは楊さんの祖母の家で撮影され、さらに祖母もヒロインの祖母役として出演したという。撮影チームはカメラマン以外は全て台湾出身者で構成された。

受賞により、劉さんと楊さんは賞金5000米ドル(約55万4100円)を獲得。賞金は来年それぞれが製作する新作の資金に充てるという。

同映画祭は2001年の米同時多発テロ事件後、ニューヨークの復興を願い、2002年に俳優のロバート・デ・ニーロなどによって創設された。米国で重要な映画祭の一つとされ、毎年世界各地から1000件にも上る作品が寄せられている。

(黄兆平/編集:名切千絵)