【インタビュー】“恋がしたくなる歌声”話題の新人アーティストFUKI「好きな人の前ではひたすら笑顔!…今、恋しています」
昨年10月にリリースしたデビュー曲「キミじゃなきゃ」が10代〜20代の女子を中心にSNSで話題を集め、恋に悩む女性達から「恋がしたくなる歌声」と絶賛。“現代の病みソン”として、瞬く間に「セツな系新教祖」と呼ばれるようになったシンガーソングライターFUKIさんにインタビューを敢行! 2月10日には、自身初となるコンセプトアルバム「キミへ〜LOVE SONG COLLECTION〜」をリリース。アルバムや収録楽曲への想い、そして次なる目標、さらにはFUKIさん自身の恋愛についても伺いました。
――今回ご自身初のアルバムが、コンセプトアルバムという形でリリースになりますが、この形式になった理由や経緯を教えてください。
FUKI:出来上がった楽曲を並べてみたら、全部恋愛の曲になっていて。いろんな出会いや、いろんな別れ、いろんな恋愛の話が詰まった楽曲たちだったので、“6つのラブストーリー”というコンセプトでリリースすることにしました。
――初のFUKIさん単独作曲となった「キミへ」がアルバムリード曲として収録されていますが、この楽曲はどのように生まれたのでしょうか。
FUKI:歌詞は実体験なんです。過去にタイミングが合わなかっただけですれ違ってしまったことがあって…。それでこうモヤモヤしてたときに曲を作ろう!と思ってピアノを触っていたら、サビ部分の歌詞とメロディーはすぐできて、そこから他の歌詞を書いて、メロディーをつけていった感じです。
――恋愛のことでモヤモヤしたときに曲を作ることが多いのでしょうか?
FUKI:そうですね、いつもそんな感じで作ってます。
――今までリリースした「キミじゃなきゃ」「キミがスキ」、そして今回の「キミへ」。タイトル全てに“キミ”が入っていて印象的ですが、FUKIさんの中で何かひとつのテーマがあるのでしょうか?
FUKI:3曲ともストーリーはあります。「キミじゃなきゃ」はもう別れちゃったあとで、「キミがスキ」は出会いから告白までの感じを描いていて、「キミへ」は…そうだな、付き合う前にすれ違ってしまった恋愛の曲です。
――ちなみに、「キミへ」の歌詞は実体験を元に書かれたということでしたが、その恋はどうなったんでしょうか…?
FUKI:そのまま終わりました。歌詞の通りです(笑)。
――だからこそ、より切なさが伝わってくるんですね。今までリリースしてきた楽曲の歌詞は、全てFUKIさんご自身が体験した恋愛の話ということなんでしょうか?
FUKI:はい、そうですね。全部実体験です。
――凄く切ない恋をし続けているのかなって思うんですが(笑)。
FUKI:確かに(笑)。歌詞だけ見ると寂しい人みたいですね(笑)。でも、そういうわけではなくて、歌詞にぶつけるときだけ、そういう思いが募るんです。
――楽曲を作るときに意識していることはありますか?
FUKI:楽曲を作るとき、メロディーは一回作っても、次の日忘れちゃってたら、印象に残らないから新しいのにしようって書き消しちゃいます。寝て起きても覚えてたら、これはいける!と思って作り続けます。
――せっかく作った楽曲に対して、そんな簡単に割り切れるんですか?
FUKI:思い返して…ってことは本当にあんまりないです。寝て起きて覚えてなかったら、これはもうダメだってすぐ消しちゃいます。これは守り続けていますね。
――プロデューサーのEIGOさんとの制作はどうですか?
FUKI:EIGOさんはめっちゃ女子なんです(笑)。中身が誰よりも女子で。基本的に2人でコイバナをしながらアイディアを出していって、雑談で生まれたものを曲にしているんですけど。妄想を膨らませてメロディーに当てはめたり、削ったり、増やしたり、レコーディングのギリギリまで試行錯誤しています。
――“コイバナ”しながら楽曲制作を進めていくってすごいですね。楽しそうですが(笑)。
FUKI:産みの苦しみの期間はありますけど…、曲作りは本当に楽しいです。
――今回のアルバムにも収録されている「キミじゃなきゃ」で昨年10月にデビューされましたが、そのデビュー曲がネットで話題になり、FUKIさんの歌詞がSNSで呟かれる現象も起きていましたよね。当時はどんな気持ちでしたか?
FUKI:すごい不思議な気持ちでした。自分も高校生のときに憧れている人がいて、その人に向けて皆さんと同じように呟いたりしていたので、そういう存在に自分がなっている、ということが不思議だったし、もっとちゃんとしなきゃなと思いました。
――ご自身でもチェックしましたか?
FUKI:はい、見ました。チェックさせていただきました(笑)。
――口コミ効果もあってか、デビュー曲の1st Digital Single「キミじゃなきゃ」や2nd Digital Single「キミがスキ」が渋谷のセンター街でよく流れていました。渋谷を象徴する場所で自分の曲がかかるというのはどうでしたか?
FUKI:あれは感動的でした。渋谷のセンター街でかかっているなんて。自分でも流れてるのを撮りましたね。その動画を友達たちに送りつけました(笑)。
――友達や周りからの反響もあったんじゃないでしょうか?デビューしてからの周りの反応はいかがですか?
FUKI:すごいありました。センター街で流れてるとか、ラーメン屋で流れてるとか、その時その時でみんなLINEをくれました。沢山の人が「おめでとう」と言ってくれました。
――デビュー日はどうやって過ごされたんですか?
FUKI:とりあえず何も予定を入れず空けておいたんですが、特に何もなく…。(チラリと周りのスタッフ達を見て)
(スタッフ:あ、すいません(笑))
一同:(笑)
FUKI:でも後日、ちゃんと家族がお祝いしてくれて、ご飯を食べに行きました。
――デビューしてからご自身で変わったなと感じるところはありますか?
FUKI:まだ変わったなぁとか、デビューした実感も湧いてないです。でも前より音楽に触れる時間が増えたなとは思います。制作もそうだし、レコーディングも増えたので、より音楽に向き合えてるかなと思っています。
――FUKIさんの楽曲は10代20代の若い世代の女の子にとても支持されていますが、何か秘訣や心がけていることはありますか?
FUKI:本とか映画を見たりはしていますが、特に心がけてることはないですね。ただ、自分の10代のときの恋愛を思い出したりはします、私ってめんどくさい女子だったなぁとか(笑)。でも、自分が10代のときに感じた気持ちを振り返って曲にしているからこそ、今の10代の子達にも共感されているのかなって思います。
――「恋がしたくなる歌声」「現代の病みソン」と言われていますが、ご自身ではどうでしょうか?
FUKI:いや、いいんですかね。全然そんな器じゃないんですけど、まだ。でも嬉しいです。もっと頑張ります。
――「病みソン」でいいんでしょうか?(笑)
FUKI:いや、ハッピーなの歌いたいですけどね(笑)。でも今回のアルバムではハッピーソングもありますし、様々なシチュエーションで皆さんに寄り添える曲になっていって欲しいなって思っています。
――デビューを果たした2015年は特別な年になりましたか?2016年はどういう活動をしていきたいですか?
FUKI:そうですね。ようやくできたデビューだったので嬉しかったです。2016年はいっぱいLIVEをやりたいですね。デビュー前は1ヶ月に1〜2回はやっていたのですが、最近はあまりやれてないので。そして、まだ東京でしかやったことがないので地方にも行けたらって思っています。
――やっぱりLIVEというものは特別ですか?
FUKI:曲を作っているだけで終わらせず、やっぱり人がいるところで直接伝えたいですね。
――LIVEでの失敗してしまったエピソードなどはありますか?
FUKI:あります。歌詞間違えるし、飛ぶし、声が出なくてガラガラの状態で歌ったこともあります。
――LIVEは緊張するタイプですか?
FUKI:めっちゃします。話すのが得意じゃないので、MCはすごい緊張します。何も言えなくなります(笑)。
(スタッフ:アルバムのタイトル名いつも間違えちゃうよね)
FUKI:あ、そうですね、この前も間違えちゃいました(笑)。
――(笑)。でも今後LIVEとかで喋っていかなきゃいけないですよね。
FUKI:…頑張ります。今練習中なんです。スタッフさんたちが協力してくれるので、LIVEの後はみんなで反省会をします(笑)。私は話す内容を暗記して言おうとしちゃうので、ひとつ抜けると全部飛んじゃうんです。だから自分の言葉で伝えられたらいいよねって。日々練習してます。
――今後、どのようなアーティストになっていきたいですか?
FUKI:自分がそうだったんですけど、若いときに歌にすごく助けられたんです。失恋もそうだし、何か嫌になったときは曲を聴いて泣いたり、一人じゃないんだって思ったり。だから自分も人の色んな気持ち、感情に寄り添っていける歌をずっと歌い続けたいなって思っています。
―常に音楽に触れていたんですね。そこからご自身で曲をつくるようになったきっかけはなんだったのでしょうか?昔から作っていたんですか?
FUKI:歌はずっと歌っていましたが、曲を作るようになったのは、この気持ちをどうすればいいんだろうってなったときに歌詞を書きはじめたのがきっかけですね。そこからメロディーも作っていくようになりました。
――曲を作るときは歌詞から先に作っていくんですか?
FUKI:最初の頃は歌詞が先だったんですけど、今は同時に作る時もあります。普段からノートをいっぱい持ち歩いているので、思いついたら書いたりしていますね。
――恋に悩んだり、病んだり…ご自身の今を曲にストレートに表現していますが、自分の内面を赤裸々に見せることに恥ずかしさや抵抗はないですか?
FUKI:恥ずかしいという感覚はないです。逆に知ってほしいって思いますね。
――ここからは少し楽曲から離れて、FUKIさんの内面のお話も聞かせてください。FUKIさんのメイクやファッションも“かわいい”という声を聞きますが、FUKIさんの中でメイクやダイエット、スタイルなどでこだわりはありますか?Peachyでは、FUKIさんと同世代の女性も多いので、聞かせて下さい。
FUKI:こだわりかぁ…。あ、いつも日焼けメークします。色はピンク系よりも、オレンジで、頬から鼻の上までチークを入れてます。ダイエットも今ちょうどしているところで、ココアが好きなんですけど、スタッフさんからココア禁止例を出されてます(笑)。でも、大好きなので結局めっちゃ飲んでるんですけど(笑)。最近だと、「キミへ」のPVの撮影に向けて2日間ジュースクレンズに挑戦しました。
――ジュースクレンズに注目している女子は非常に多いと思いますが、実際やってみてどうでしたか?
FUKI:効きますけど、キツイです。量が多いので、飲むのがキツかったですね。
――他には、FUKIさんおすすめのダイエット方法はありますか?
FUKI:走る!汗をかくことですね。走ってサウナに行ったり、やっぱり体を動かすのが一番いいと思います。前は毎日走ってたんですけど、今は週2ぐらいになっちゃいました…。寒くて(笑)。
――10代の憧れになりつつあるFUKIさんですが、ご自身でコンプレックスを感じている部分はありますか?
FUKI:コンプレックスだらけです(笑)。太りやすい体質なので、それを回避するためにいつも気をつけてます。今年はヨガを始めたいと思っていて、どっかに通いたいなぁと思っています。
――では次に恋愛のお話も聞かせてください。FUKIさんの楽曲はラブストーリーが印象的ですが、ご自身は好きな人ができたら積極的にアプローチをする方ですか?
FUKI:いや、あんまり自分からはいかないです。LINEでスタンプを送ってみたりはしますけど、しつこくはしないです。みんなで遊びにいこうよって言ったりするぐらいかな。
―FUKIさんの楽曲を聞いて恋をしたくなった子たちへ、今まで成功したおすすめのアプローチ法があれば教えてください。
FUKI:ひたすら笑顔でいることですかね。私は相手の前でずっと笑っていたら、笑顔がいいねって言われたので。笑顔で好印象を与えるのが一番だと思います。
――ご自身は男性のどういうところにときめきますか?
FUKI:なんですかね、あんまり意識したことないかな…。でも私、食べることが好きなので、食べ方は綺麗な人がいいな(笑)。あとは声フェチなので、顔は関係なく、良い声を聞くとキュンとします。麒麟の川島さんとか。
――低く響く声は素敵ですよね。ではもうこの流れでストレートに聞いてしまいますが、今恋愛はしていますか?
FUKI:はい、しています。
――今の恋愛について今回のアルバム曲の中に入っていたりは…?良い恋愛をしていると、やっぱり歌い方に幸せな気持ちが出たりするんでしょうか?
FUKI:今回のアルバムには入ってないです、残念ながら(笑)。自分でも歌にはその時々の感情が出てると思います。良い恋愛をしているときは、安定して歌えてたりするのかなって思います。
――楽曲の歌詞は全て実体験とのことでしたが、曲を聞いて「もしかしてこれ自分のことかも」って気づかれたりしそうですが、これまで何か反響はありましたか?
FUKI:「キミへ」の歌詞は…実は修羅場を迎えた事もありましたね…(笑)
――そうですよね(笑)。メロディーも切ないですし、なにより歌詞を聞くとすごく好きだったんだなというのが伝わってきますもんね。
FUKI:あ…はい、そうです…ね(笑)。
――あ、そこはあまり聞かない方がいいですね(笑)。
FUKI:(笑)。
――では、10代の女の子たちに「これだけはしておいた方がいい!」という今振り返って言えるアドバイスはありますか?
FUKI:いっぱい恋をしたほうがいいです。いろんな人と出会って、いろんな経験をした方がいいと思います。
――FUKIさんも過去に経験して良かったと思う恋愛はありましたか?
FUKI:ありました。すごい年上の方だったんですが、大げさかもしれないけどその人が今の私を作ってくれたのかなって思います。その人の影響があったから、知った曲もあったし、いろんな曲を聴いたし、今シンガーソングライターになってすごくありがたいなと思っています。
――では最後の質問ですが、Peachyとは“ゴキゲン”、“ハッピー”という意味の言葉なんですが、FUKIさんにとってのハッピーの源とはなんでしょうか。
FUKI:美味しいご飯を食べているときが一番幸せです。最近ハマっているのが、シューマイ(笑)。お母さんが手作りしてくれて、そこからいろんなところのシューマイを食べてます。香港厨房というお店のシューマイがすごい美味しかったです。今のところ、そこが1番のお気に入りです(笑)。
――ずいぶん意外ですね(笑)。シューマイにハマッたきっかけはなんですか?
FUKI:(笑)。お母さんが一個ずつ包んでるのを見たらなんか感動して、それからハマりました。まだ実家なので、お母さんが全部作ってくれるんですが、帰宅したら美味しいご飯があるので、感謝しています。でも、だから夜食べちゃうんですけど(笑)。
――では最後に、改めてアルバムの聞いて欲しいところ、10代や同世代の女の子たちに向けてメッセージをお願いします。
FUKI:このアルバムに収録されている1曲1曲に、みなさんの嬉しさや楽しさ、悲しさなどの気持ちを乗せて聴いて欲しいです。たくさん泣いて、たくさん笑ってください!
撮影:平岩亨
制作・編集:iD inc.
取材・文:Peachy編集部
<アルバム情報>
Concept Album『キミへ〜LOVE SONG COLLECTION〜』
アーティスト:FUKI
発売日:2016年2月10日(水)
価格:CD 1,800円+税 配信 1,400円 (iTunes価格)
品番:VICL-64443
POS:4988002703531
<収録曲>
1. キミじゃなきゃ
2. キミがスキ -Winter Ver.-
3. キミへ
4. LOVE SONG
5. カタオモイ
6. はじめてのチュウ -Studio Live Session-
7. キミがスキ -Original Ver.- (Bonus Track)
8. キミじゃなきゃ -Acoustic Ver.- (Bonus Track)
各サイトにて好評発売中
レコチョク、iTunes Store、mora、Amazon
<FUKIプロフィール>
東京都出身(1989 年生まれ)。幼少の頃から歌と踊りに目覚め、ダンススクールに通う日々を過ごす。そこから次第にボーカリストへの想いを強く募らせ、オリジナル曲を書き、ライブハウスで歌い始める。それを観たシェネルや平井大の楽曲を手掛ける音楽プロデューサーのEIGO に見出され、三年ほど前より本格的な交流がスタート。そして2015 年10 月23 日、1st デジタルシングル『キミじゃなきゃ』で念願のメジャーデビューを果たす。趣味は散歩とジョギング。そして身体を動かした後の銭湯。ビーチカルチャーをこよなく愛する、街と海が似合うシンガーソングライターである。
“セツな系新教祖”と呼ばれる新人アーティストFUKI
――今回ご自身初のアルバムが、コンセプトアルバムという形でリリースになりますが、この形式になった理由や経緯を教えてください。
FUKI:出来上がった楽曲を並べてみたら、全部恋愛の曲になっていて。いろんな出会いや、いろんな別れ、いろんな恋愛の話が詰まった楽曲たちだったので、“6つのラブストーリー”というコンセプトでリリースすることにしました。
――初のFUKIさん単独作曲となった「キミへ」がアルバムリード曲として収録されていますが、この楽曲はどのように生まれたのでしょうか。
FUKI:歌詞は実体験なんです。過去にタイミングが合わなかっただけですれ違ってしまったことがあって…。それでこうモヤモヤしてたときに曲を作ろう!と思ってピアノを触っていたら、サビ部分の歌詞とメロディーはすぐできて、そこから他の歌詞を書いて、メロディーをつけていった感じです。
――恋愛のことでモヤモヤしたときに曲を作ることが多いのでしょうか?
FUKI:そうですね、いつもそんな感じで作ってます。
――今までリリースした「キミじゃなきゃ」「キミがスキ」、そして今回の「キミへ」。タイトル全てに“キミ”が入っていて印象的ですが、FUKIさんの中で何かひとつのテーマがあるのでしょうか?
FUKI:3曲ともストーリーはあります。「キミじゃなきゃ」はもう別れちゃったあとで、「キミがスキ」は出会いから告白までの感じを描いていて、「キミへ」は…そうだな、付き合う前にすれ違ってしまった恋愛の曲です。
――ちなみに、「キミへ」の歌詞は実体験を元に書かれたということでしたが、その恋はどうなったんでしょうか…?
FUKI:そのまま終わりました。歌詞の通りです(笑)。
――だからこそ、より切なさが伝わってくるんですね。今までリリースしてきた楽曲の歌詞は、全てFUKIさんご自身が体験した恋愛の話ということなんでしょうか?
FUKI:はい、そうですね。全部実体験です。
――凄く切ない恋をし続けているのかなって思うんですが(笑)。
FUKI:確かに(笑)。歌詞だけ見ると寂しい人みたいですね(笑)。でも、そういうわけではなくて、歌詞にぶつけるときだけ、そういう思いが募るんです。
――楽曲を作るときに意識していることはありますか?
FUKI:楽曲を作るとき、メロディーは一回作っても、次の日忘れちゃってたら、印象に残らないから新しいのにしようって書き消しちゃいます。寝て起きても覚えてたら、これはいける!と思って作り続けます。
――せっかく作った楽曲に対して、そんな簡単に割り切れるんですか?
FUKI:思い返して…ってことは本当にあんまりないです。寝て起きて覚えてなかったら、これはもうダメだってすぐ消しちゃいます。これは守り続けていますね。
――プロデューサーのEIGOさんとの制作はどうですか?
FUKI:EIGOさんはめっちゃ女子なんです(笑)。中身が誰よりも女子で。基本的に2人でコイバナをしながらアイディアを出していって、雑談で生まれたものを曲にしているんですけど。妄想を膨らませてメロディーに当てはめたり、削ったり、増やしたり、レコーディングのギリギリまで試行錯誤しています。
――“コイバナ”しながら楽曲制作を進めていくってすごいですね。楽しそうですが(笑)。
FUKI:産みの苦しみの期間はありますけど…、曲作りは本当に楽しいです。
『渋谷のセンター街で自分の曲がかかる…あれは感動的でした』
――今回のアルバムにも収録されている「キミじゃなきゃ」で昨年10月にデビューされましたが、そのデビュー曲がネットで話題になり、FUKIさんの歌詞がSNSで呟かれる現象も起きていましたよね。当時はどんな気持ちでしたか?
FUKI:すごい不思議な気持ちでした。自分も高校生のときに憧れている人がいて、その人に向けて皆さんと同じように呟いたりしていたので、そういう存在に自分がなっている、ということが不思議だったし、もっとちゃんとしなきゃなと思いました。
――ご自身でもチェックしましたか?
FUKI:はい、見ました。チェックさせていただきました(笑)。
――口コミ効果もあってか、デビュー曲の1st Digital Single「キミじゃなきゃ」や2nd Digital Single「キミがスキ」が渋谷のセンター街でよく流れていました。渋谷を象徴する場所で自分の曲がかかるというのはどうでしたか?
FUKI:あれは感動的でした。渋谷のセンター街でかかっているなんて。自分でも流れてるのを撮りましたね。その動画を友達たちに送りつけました(笑)。
――友達や周りからの反響もあったんじゃないでしょうか?デビューしてからの周りの反応はいかがですか?
FUKI:すごいありました。センター街で流れてるとか、ラーメン屋で流れてるとか、その時その時でみんなLINEをくれました。沢山の人が「おめでとう」と言ってくれました。
――デビュー日はどうやって過ごされたんですか?
FUKI:とりあえず何も予定を入れず空けておいたんですが、特に何もなく…。(チラリと周りのスタッフ達を見て)
(スタッフ:あ、すいません(笑))
一同:(笑)
FUKI:でも後日、ちゃんと家族がお祝いしてくれて、ご飯を食べに行きました。
――デビューしてからご自身で変わったなと感じるところはありますか?
FUKI:まだ変わったなぁとか、デビューした実感も湧いてないです。でも前より音楽に触れる時間が増えたなとは思います。制作もそうだし、レコーディングも増えたので、より音楽に向き合えてるかなと思っています。
『10代の頃の恋愛…めんどくさい女子だったなぁ(笑)』
――FUKIさんの楽曲は10代20代の若い世代の女の子にとても支持されていますが、何か秘訣や心がけていることはありますか?
FUKI:本とか映画を見たりはしていますが、特に心がけてることはないですね。ただ、自分の10代のときの恋愛を思い出したりはします、私ってめんどくさい女子だったなぁとか(笑)。でも、自分が10代のときに感じた気持ちを振り返って曲にしているからこそ、今の10代の子達にも共感されているのかなって思います。
――「恋がしたくなる歌声」「現代の病みソン」と言われていますが、ご自身ではどうでしょうか?
FUKI:いや、いいんですかね。全然そんな器じゃないんですけど、まだ。でも嬉しいです。もっと頑張ります。
――「病みソン」でいいんでしょうか?(笑)
FUKI:いや、ハッピーなの歌いたいですけどね(笑)。でも今回のアルバムではハッピーソングもありますし、様々なシチュエーションで皆さんに寄り添える曲になっていって欲しいなって思っています。
――デビューを果たした2015年は特別な年になりましたか?2016年はどういう活動をしていきたいですか?
FUKI:そうですね。ようやくできたデビューだったので嬉しかったです。2016年はいっぱいLIVEをやりたいですね。デビュー前は1ヶ月に1〜2回はやっていたのですが、最近はあまりやれてないので。そして、まだ東京でしかやったことがないので地方にも行けたらって思っています。
――やっぱりLIVEというものは特別ですか?
FUKI:曲を作っているだけで終わらせず、やっぱり人がいるところで直接伝えたいですね。
――LIVEでの失敗してしまったエピソードなどはありますか?
FUKI:あります。歌詞間違えるし、飛ぶし、声が出なくてガラガラの状態で歌ったこともあります。
――LIVEは緊張するタイプですか?
FUKI:めっちゃします。話すのが得意じゃないので、MCはすごい緊張します。何も言えなくなります(笑)。
(スタッフ:アルバムのタイトル名いつも間違えちゃうよね)
FUKI:あ、そうですね、この前も間違えちゃいました(笑)。
――(笑)。でも今後LIVEとかで喋っていかなきゃいけないですよね。
FUKI:…頑張ります。今練習中なんです。スタッフさんたちが協力してくれるので、LIVEの後はみんなで反省会をします(笑)。私は話す内容を暗記して言おうとしちゃうので、ひとつ抜けると全部飛んじゃうんです。だから自分の言葉で伝えられたらいいよねって。日々練習してます。
『いろんな感情に寄り添える歌をずっと歌い続けたい』
――今後、どのようなアーティストになっていきたいですか?
FUKI:自分がそうだったんですけど、若いときに歌にすごく助けられたんです。失恋もそうだし、何か嫌になったときは曲を聴いて泣いたり、一人じゃないんだって思ったり。だから自分も人の色んな気持ち、感情に寄り添っていける歌をずっと歌い続けたいなって思っています。
―常に音楽に触れていたんですね。そこからご自身で曲をつくるようになったきっかけはなんだったのでしょうか?昔から作っていたんですか?
FUKI:歌はずっと歌っていましたが、曲を作るようになったのは、この気持ちをどうすればいいんだろうってなったときに歌詞を書きはじめたのがきっかけですね。そこからメロディーも作っていくようになりました。
――曲を作るときは歌詞から先に作っていくんですか?
FUKI:最初の頃は歌詞が先だったんですけど、今は同時に作る時もあります。普段からノートをいっぱい持ち歩いているので、思いついたら書いたりしていますね。
――恋に悩んだり、病んだり…ご自身の今を曲にストレートに表現していますが、自分の内面を赤裸々に見せることに恥ずかしさや抵抗はないですか?
FUKI:恥ずかしいという感覚はないです。逆に知ってほしいって思いますね。
――ここからは少し楽曲から離れて、FUKIさんの内面のお話も聞かせてください。FUKIさんのメイクやファッションも“かわいい”という声を聞きますが、FUKIさんの中でメイクやダイエット、スタイルなどでこだわりはありますか?Peachyでは、FUKIさんと同世代の女性も多いので、聞かせて下さい。
FUKI:こだわりかぁ…。あ、いつも日焼けメークします。色はピンク系よりも、オレンジで、頬から鼻の上までチークを入れてます。ダイエットも今ちょうどしているところで、ココアが好きなんですけど、スタッフさんからココア禁止例を出されてます(笑)。でも、大好きなので結局めっちゃ飲んでるんですけど(笑)。最近だと、「キミへ」のPVの撮影に向けて2日間ジュースクレンズに挑戦しました。
――ジュースクレンズに注目している女子は非常に多いと思いますが、実際やってみてどうでしたか?
FUKI:効きますけど、キツイです。量が多いので、飲むのがキツかったですね。
――他には、FUKIさんおすすめのダイエット方法はありますか?
FUKI:走る!汗をかくことですね。走ってサウナに行ったり、やっぱり体を動かすのが一番いいと思います。前は毎日走ってたんですけど、今は週2ぐらいになっちゃいました…。寒くて(笑)。
――10代の憧れになりつつあるFUKIさんですが、ご自身でコンプレックスを感じている部分はありますか?
FUKI:コンプレックスだらけです(笑)。太りやすい体質なので、それを回避するためにいつも気をつけてます。今年はヨガを始めたいと思っていて、どっかに通いたいなぁと思っています。
『良い恋愛をしているときは、安定して歌えてたりするのかなって』
――では次に恋愛のお話も聞かせてください。FUKIさんの楽曲はラブストーリーが印象的ですが、ご自身は好きな人ができたら積極的にアプローチをする方ですか?
FUKI:いや、あんまり自分からはいかないです。LINEでスタンプを送ってみたりはしますけど、しつこくはしないです。みんなで遊びにいこうよって言ったりするぐらいかな。
―FUKIさんの楽曲を聞いて恋をしたくなった子たちへ、今まで成功したおすすめのアプローチ法があれば教えてください。
FUKI:ひたすら笑顔でいることですかね。私は相手の前でずっと笑っていたら、笑顔がいいねって言われたので。笑顔で好印象を与えるのが一番だと思います。
――ご自身は男性のどういうところにときめきますか?
FUKI:なんですかね、あんまり意識したことないかな…。でも私、食べることが好きなので、食べ方は綺麗な人がいいな(笑)。あとは声フェチなので、顔は関係なく、良い声を聞くとキュンとします。麒麟の川島さんとか。
――低く響く声は素敵ですよね。ではもうこの流れでストレートに聞いてしまいますが、今恋愛はしていますか?
FUKI:はい、しています。
――今の恋愛について今回のアルバム曲の中に入っていたりは…?良い恋愛をしていると、やっぱり歌い方に幸せな気持ちが出たりするんでしょうか?
FUKI:今回のアルバムには入ってないです、残念ながら(笑)。自分でも歌にはその時々の感情が出てると思います。良い恋愛をしているときは、安定して歌えてたりするのかなって思います。
――楽曲の歌詞は全て実体験とのことでしたが、曲を聞いて「もしかしてこれ自分のことかも」って気づかれたりしそうですが、これまで何か反響はありましたか?
FUKI:「キミへ」の歌詞は…実は修羅場を迎えた事もありましたね…(笑)
――そうですよね(笑)。メロディーも切ないですし、なにより歌詞を聞くとすごく好きだったんだなというのが伝わってきますもんね。
FUKI:あ…はい、そうです…ね(笑)。
――あ、そこはあまり聞かない方がいいですね(笑)。
FUKI:(笑)。
『たくさん泣いて、たくさん笑ってください!』
――では、10代の女の子たちに「これだけはしておいた方がいい!」という今振り返って言えるアドバイスはありますか?
FUKI:いっぱい恋をしたほうがいいです。いろんな人と出会って、いろんな経験をした方がいいと思います。
――FUKIさんも過去に経験して良かったと思う恋愛はありましたか?
FUKI:ありました。すごい年上の方だったんですが、大げさかもしれないけどその人が今の私を作ってくれたのかなって思います。その人の影響があったから、知った曲もあったし、いろんな曲を聴いたし、今シンガーソングライターになってすごくありがたいなと思っています。
――では最後の質問ですが、Peachyとは“ゴキゲン”、“ハッピー”という意味の言葉なんですが、FUKIさんにとってのハッピーの源とはなんでしょうか。
FUKI:美味しいご飯を食べているときが一番幸せです。最近ハマっているのが、シューマイ(笑)。お母さんが手作りしてくれて、そこからいろんなところのシューマイを食べてます。香港厨房というお店のシューマイがすごい美味しかったです。今のところ、そこが1番のお気に入りです(笑)。
――ずいぶん意外ですね(笑)。シューマイにハマッたきっかけはなんですか?
FUKI:(笑)。お母さんが一個ずつ包んでるのを見たらなんか感動して、それからハマりました。まだ実家なので、お母さんが全部作ってくれるんですが、帰宅したら美味しいご飯があるので、感謝しています。でも、だから夜食べちゃうんですけど(笑)。
――では最後に、改めてアルバムの聞いて欲しいところ、10代や同世代の女の子たちに向けてメッセージをお願いします。
FUKI:このアルバムに収録されている1曲1曲に、みなさんの嬉しさや楽しさ、悲しさなどの気持ちを乗せて聴いて欲しいです。たくさん泣いて、たくさん笑ってください!
撮影:平岩亨
制作・編集:iD inc.
取材・文:Peachy編集部
<アルバム情報>
Concept Album『キミへ〜LOVE SONG COLLECTION〜』
アーティスト:FUKI
発売日:2016年2月10日(水)
価格:CD 1,800円+税 配信 1,400円 (iTunes価格)
品番:VICL-64443
POS:4988002703531
<収録曲>
1. キミじゃなきゃ
2. キミがスキ -Winter Ver.-
3. キミへ
4. LOVE SONG
5. カタオモイ
6. はじめてのチュウ -Studio Live Session-
7. キミがスキ -Original Ver.- (Bonus Track)
8. キミじゃなきゃ -Acoustic Ver.- (Bonus Track)
各サイトにて好評発売中
レコチョク、iTunes Store、mora、Amazon
<FUKIプロフィール>
東京都出身(1989 年生まれ)。幼少の頃から歌と踊りに目覚め、ダンススクールに通う日々を過ごす。そこから次第にボーカリストへの想いを強く募らせ、オリジナル曲を書き、ライブハウスで歌い始める。それを観たシェネルや平井大の楽曲を手掛ける音楽プロデューサーのEIGO に見出され、三年ほど前より本格的な交流がスタート。そして2015 年10 月23 日、1st デジタルシングル『キミじゃなきゃ』で念願のメジャーデビューを果たす。趣味は散歩とジョギング。そして身体を動かした後の銭湯。ビーチカルチャーをこよなく愛する、街と海が似合うシンガーソングライターである。