香味野菜ががん発症率を下げるかも

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イタリア、ミラノのマリオ・ネグリ薬理学研究所を中心とする研究チームは、喉頭がんや口腔がんの発症率が、タマネギやニンニクの消費量が多い人ほど少ない傾向にあると発表した。喉頭がんはのどの奥、口腔がんは口の中にできるがんで、どちらも50歳以上の男性に多く、喫煙、飲酒などが発症リスクといわれる。

研究チームはこれまでに欧州で実施された喉頭がん、口腔がんの大規模研究8件を調査。健康な成人7082人のデータと4590人の喉頭、口腔がん患者のデータを比較し、食生活とがんの発症について統計的に分析した。その結果、ニンニクをまったく消費しない、あるいは週にひとかけら以下しか食べない人に比べ、ニンニクを週2〜3かけら以上消費する人は喉頭、口腔がんの発症率が26%低かった。また、タマネギの消費量が1週間に4分の3玉以上の人は、週4分の1以下の人に比べ発症率が17%低く、特に喉頭がんの発症率が低下していた。

発表は栄養生化学誌「Molecular Nutrition & Food Research」オンライン版で、2015年7月2日に掲載された。

参考論文
Relation of allium vegetables intake with head and neck cancers: Evidence from the INHANCE consortium.
DOI: 10.1002/mnfr.201500042 PMID: 26018663

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