あなたは大丈夫?「隠れ不妊」の特徴

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 子どもが欲しいと願っていても、なかなか授からないカップルにとって「不妊治療」は確かな希望の光です。しかし、「不妊治療」や「不妊」に対する誤解や偏見はまだまだ根強く残っており、不妊に悩むカップルを苦しめたり、あるいは本当は不妊なのに「自分は大丈夫」だと誤解させてしまったりします。

 たとえば、女性の場合、定期的に生理があることを「不妊ではない証」だと考えてしまう人がいます。しかし、これは勘違い!正しい知識を持っておかないと、本当は不妊なのにそれに気づかないままになってしまいます。

■定期的に生理がきているから不妊じゃない、は誤解
 定期的に生理が来ているからといって、それがイコール「不妊ではない」ということにはなりません。生理がきていても排卵していない可能性もありますし、婦人系の疾患が理由で妊娠しにくい体質の可能性もあります。

■子どもがいても「不妊」はありえる
 自然妊娠・出産の経験があっても、不妊ではないとは言い切れません。最初の妊娠・出産時とは体の状態も環境も変わります。「二人目がほしい」という人は、早めに検査等で確かめてみた方がいいかもしれません。

■母が不妊症でなければ大丈夫?
 男性不妊は親からの遺伝の可能性がありますが。女性不妊の場合は遺伝よりも生活習慣の影響の方が強いようです。「お母さんは不妊じゃないから、私も大丈夫」とはならないので注意が必要です。

■閉経してなけば妊娠できるか?
 大ざっぱな考えではありますが「生理があるうちは大丈夫!」と思っている人もいるようです。
しかし、閉経の10年前から妊娠能力は落ちると言われており、生理が順調にあったとしても、加齢による卵子の老化の影響はまぬがれません。

不妊治療をすれば必ず妊娠できるわけではない
 そして、「授からなくても不妊治療をすれば大丈夫」と、不妊治療をよりどころにしすぎるのも考えものです。不妊治療とひとくちにいっても方法も費用もさまざま。それぞれに特徴があるので、取り組むならば夫婦でよく話し合ってからにしましょう。

 『ベビ待ちバイブル』(赤星 ポテ子/著、吉田淳/監修、中経出版/刊)は、自身も2回の体外受精と9回の顕微授精を経験し、ようやく赤ちゃんを授かることができた著者が、不妊治療の過程と、周囲の人の反応、その困難などをつづったコミックです。

 不妊治療につきまとう苦悩やストレス、痛みや金銭事情など、これから不妊治療に望む人にとっては、その実情を知ることができる意味で学びは多いはず。
 不妊治療は、方法やスケジュールなど、自分で判断しなければいけないことがたくさんあります。そして、一度始めてしまったら「やめ時」も難しいもの。さまざまな決断を迫られるだけに、正確な知識を身につけておきたいところですね。
(新刊JP編集部)