5月以降は打率3割を超えているオリックスの中島裕之 ©BASEBALLKING

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 オリックス大型補強の目玉といわれた中島裕之。チームは開幕から負けが込み、森脇浩司監督は休養。自身も打撃不振に故障といいところが全くなかった。

 最近は西武時代の勝負強い打撃を取り戻しつつある。6月は7試合に出場して、打率.423、2本塁打7打点の成績。『4番・指名打者』で出場した19日の古巣・西武戦では、同点の7回一死満塁の場面で、エース・岸孝之から11球粘った末に勝ち越しの2点タイムリー二塁打。二塁ベース上では、『ナカジ―スマイル』を見せた。

 中島はこのまま調子を上げていくのだろうか。レギュラーに定着した西武時代04年からの7月以降の成績を見てみる。

04年 58試 率.270(222-60) 本14 点37

05年 54試 率.282(174-49) 本8 点35

06年 30試 率.320(125-40) 本4 点15

07年 74試 率.284(264-75) 本5 点34

08年 55試 率.329(210-69) 本8 点34

09年 77試 率.305(298-91) 本11 点43

10年 66試 率.287(265-76) 本9 点50

11年 89試 率.304(345-105) 本6 点56

12年 71試 率.309(249-77) 本6 点45

 7月以降の打率は.298。そのうち打率3割以上記録したのが5回。08年からの5年間に限ると打率3割以上を4回マークしている。夏男とまではいかないが、7月以降を比較的に得意にしているといえるだろう。

 今季は3、4月は20試合に出場して打率.216と精彩を欠いたが、試合勘を取り戻した5月以降は、打率.342、3本塁打13打点をマークしている。春先の打撃不振と故障で、期待外れの印象だが、5月以降はしっかりと結果を残している。この状態を維持できれば、7月以降も期待がもてそうだ。

 体力面などの不安要素はあるが、日本時代は常にフルに戦っていた。故障がなく戦うことができれば、シーズン終了時には、打率3割近い数字を残すのではないだろうか。