無実主張「ミラーマン」 ネットでは「手鏡に誓え」
「ミラーマン」がまた裁判で無罪を主張した。「天に誓ってそのような行為をしておりません」という陳述に対し、「手鏡に誓え」といった皮肉交じりの声がネット上で上がっている。無実を信じる「支援ブログ」も健在で、なにかと話題を振りまき続けているのだ。
電車内で女子高生の尻を触ったとして東京都迷惑防止条例違反の罪で起訴された、元早稲田大学大学院教授の「ミラーマン」こと植草一秀被告の初公判が2006年12月6日、東京地方裁判所で行われた。
「サワリーマン」とも呼ばれている
植草被告は罪状認否で「天に誓ってそのような行為を私はしておりません。私は無罪を確信しております」と述べ、起訴事実を全面否認した。検察側の冒頭陳述によれば、植草被告は2006年9月13日夜に、品川〜蒲田間を走行中の京浜急行の車内で女子高校生のお尻を触り、女子高生が「やめてください」というと植草被告は触るのをやめ、謝るようなそぶりをし、京急蒲田駅では警察官に「私がやった」と述べたという。一方、植草被告は意見陳述で、当時酩酊状態だったとしたほか、駅の事務所で「家族への報道被害を考えてネクタイを首に巻き付けて自殺しようとしたが、止められた」などと述べた。
植草被告は04年にも、JR品川駅で女子高校生のスカートの中を手鏡でのぞこうとしたとして同条例違反容疑で逮捕されており、05年3月に罰金50万円、手鏡没収の有罪判決を受けている。この時も、植草被告は容疑について全面否認していたが、ネット上では「ミラーマン」という、植草被告に対する呼び名が定着。さらに、女子高生に痴漢行為を行ったとされることから、「サワリーマン」などとも現在では呼ばれていたりもしている。
「手鏡」の一件から植草被告を支援している「植草一秀氏を支援するブログ」では、初公判とあって何件かの更新があった。その内容は、
「何度見てもひどい報道ですね。(中略)まず植草氏が始めに認めていたという事が事実だとして進めている。これは単なる検察側の言い分です」
「植草氏は、痴漢はしていないという事と、人間の尊厳に鑑みてやってない罪を認めることは出来ないとおっしゃっていると伝わってきています。植草氏が今回の事件に巻き込まれ、自殺を計ったという事も。すさまじいバッシング報道はすぐに予想できます」
などと、植草被告の主張を改めて支持するとともに、報道のしかたに対して不満を述べている。
「手鏡は懲りたので、やってません!」だって
しかし、ネット上では、2度目の起訴ということもあって起訴事実が正しいとする見方が大勢だ。
「手鏡に誓えよ」「植草にとっての天ですから」「やってません! やってません!やってません!やってません!手鏡は懲りたので、やってません!」
ネット上の掲示板2ちゃんねるではこのようなカキコミが並ぶ。さらに、ブログなどでは、次のような言われようだ。
「よくそんなことが言えるものだよね。神様も呆れてるよ!ありゃ、病気だね」「今回はミラーマン 、なにを没収されるんでしょうか、人生?」
さらに、06年12月6日付の東京スポーツは、植草被告の裁判で、下半身を触られた女子高生の下着を証拠として提出する可能性さえある、と報じている。植草被告が当時着ていた衣服の繊維が下着に付着していたら、検察側が「動かぬ証拠」として提出する可能性もある、ということらしい。これが本当かどうかは分からないが、植草被告の裁判がある限り、「ミラーマン」は話題になりそうだ。