「オレは自分が天才だと思っている」

『フランス・フットボール』によるマンチェスター・シティFWマリオ・バロテッリの初インタビューのタイトルだ。バロテッリはオープンに、さまざまなことについて話している。

それは、自身の複雑さやシンプルさも同じだ。彼は「常に笑顔」だという。例えばそれは、生まれたばかりのときに何度も手術を受けたにもかかわらず、だ。バロテッリは詳細は明かさずに、「オレたちはみんな壊れ得る。でもオレは、オレのことを倒すのは難しいことだと思っているよ」と語った。

バロテッリは人種差別より強い。

「もう2012年だ。(人種差別が)あってはならない。でも、道で誰かがオレにバナナを投げてきたら、オレはそいつを殺す。オレはイタリア人であることを誇りに思っているんだ。どうして18歳までパスポートをもらえなかったのか分からないけどね。でも同時に、自分のアフリカのルーツも誇りに思っている。黒人であることを幸運だと思っているよ」

また彼は、自分には子供と青年、大人の3種類が同時に存在していると言う。「ピッチの上や、真面目な話をしているときは大人」であり、青年のスピリットはほかと違うことを求めるときに出てくるそうだ。「オレのようなヤツが別にいるなら、ディナーをおごるよ」。

それは、マンCのロベルト・マンチーニ監督も知っているだろう。バロテッリは指揮官について、「オレを信頼してくれる人だ。(チェーザレ・)プランデッリ監督のように、オレが深くつながっていて、困難なときもオレを評価してくれた人だよ」と話している。

バロテッリはそのプランデッリ監督とEURO12を戦う。同選手は「長編の始まりになることを願っている。オレにとっては最も重要な戦いだ。素晴らしい試合をしたい。代表が素晴らしい戦いをすることも願っている。そして、もしも敗退しなければならないなら、そのときは堂々と去れるようにしなければならない」とコメントした。

そして、“神”による才能については、こう話している。

「オレのような才能を持っている人間は少ないと思う。だから、オレを判断できる人間も少ないと思う。神がオレに与えてくれた才能は素晴らしいものだ。でも、それを維持するのは難しい。自分を評価する人間たちと常に向きあわなければいけないからね。簡単じゃない。でも、悲劇的でもない」

タブロイド紙で常に騒がれることについても聞かないわけにはいかないだろう。彼によるとほぼ嘘の話や、うまくいかなかった愛のストーリーについてだ。

「直近の恋愛は素晴らしかったけど、うまくいかなかった。よく知る前にああいった人間と付き合う必要はないということが分かったよ。恋愛に関してオレは幸運ではなかった。オレはまだ適切な人間を見つけていない。でも、父親になりたいと夢見ているよ」

バロテッリはロナウドのファンだそうだ(「ブラジル人の、ね」)。そして彼は、バロンドールを夢見ている。『フランス・フットボール』の記者に、「次に君がオレのところに来るときは、バロンドールを持ってきてくれるのを願っている」と話した。

将来のことについて、バロテッリは「マンチェスターに残りたい。でも、それは代理人に聞いてくれ」と述べている。そして最後に、インタビューのタイトルを自分で選ぶかのようにこう語った。

「『オレは自分が天才だと思っている』としてくれていいよ。ただ、自分のことを反逆的だとは考えていないけどね。でも、それはオレに聞くことじゃない。そういうことは、そうじゃないと思っている人間にだけ聞くことだからだ」