ニュージーランド南部で発生した地震の被災者救援に当たるため、派遣予定だった韓国の国際救助隊が、出国直前に現地政府から入国を拒(こば)まれていたことが23日、分かった。韓国で広がる口蹄疫(こうていえき)のウイルス流入を懸念したものと見られる。韓国メディアが伝えた。

 韓国の救助隊は、同日午後5時に仁川国際空港で出発式を行い、ニュージーランドに出国する予定だった。韓国消防防災庁は「119国際救助隊が午後にも出国予定だったが、ニュージーランド側が現場に救助隊が多く、統制の範囲を超えたため、韓国救助隊の受け入れは不可能だとの立場を示したので、結局中止になった」と説明した。

 しかし、韓国メディアは24日、派遣が中止された原因は口蹄疫だと伝えた。韓国政府関係者はメディアの取材に「ニュージーランドの代表的な輸出品は畜産物であるため、口蹄疫のウイルス伝播を憂慮(ゆうりょ)したようだ」と話したという。

 韓国は被災者救援のため、経歴5年以上のベテラン救助隊員22人と、音波や電波で生存者を探し出す埋没者探知機などの機械74種、264点を準備していた。突然の派遣中止を受け、メディアは「『大丈夫』ニュージーランドに入国を拒否された119国際救助隊」、「ニュージーランド『口蹄疫が広がる』韓国119救助隊派遣辞退」、「119ノーサンキュー」などと報じた。(編集担当:新川悠)



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