環球網の報道によれば、スペインではこのほど中国人留学生による「携帯電話の持ち逃げ事件」が頻発(ひんぱつ)しており、社会問題となっている。

 携帯電話を保有する際、スペインでは携帯電話キャリアからレンタルすることが可能で、レンタルできる携帯電話は料金によって異なる。もっとも安いプランの場合は月額6ユーロ(約677円)でグレードの低い携帯電話がレンタルでき、月額50〜60ユーロ(約5640円〜約6770円)のもっとも高いプランの場合はハイグレード携帯電話をレンタルできる。

 しかし、スペインで広く普及している「携帯電話のレンタルプラン」が中国人留学生による相次ぐ持ち逃げによって揺らいでいるという。学業を終えた中国人留学生の多くが、帰国直前にもっとも高額なレンタル契約を交わし、最新の携帯電話を入手。その後、携帯電話を返却しないまま帰国してしまうというのがその手口だ。

 携帯キャリアはレンタル料金も回収できないうえに、500ユーロ(約5万6000円)もする携帯電話本体を持ち逃げされ、まさに踏んだり蹴ったりだ。報道によれば、中国人留学生の行為はすでにスペインの携帯電話キャリアの経営に影響を及ぼし始めており、怒りのコメントを発表したキャリアも存在する。

 しかし、携帯電話を持ち逃げした当人はすでに中国へ帰国しており、一人ひとりを探して裁判に持ち込むことも現実的ではないため、携帯キャリアは中国人留学生による持ち逃げ防止を目的とした約款改訂に乗り出した。改定後、ユーザーはレンタル時に保証金を支払うことが義務付けられ、契約満了後にならないと保証金は返金されないという。(編集担当:畠山栄)



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